WordPress を動作させるOS
WordPress をインストールするためにはOSが必要です。
通常Unix系OSが使用され、インターネット上ではLinux上でWordPressを使用する場合の情報が多く見つかりますが、ここではFreeBSD OSを使用します。FreeBSDを使うメリットは次のような点です。
- 低パフォーマンスのマシンで動作可能でOSが軽い
- メンテナンスが容易
- OSやアプリケーションを侵入者からガードしやすい
LinuxOS自体は堅牢で良いOSなのですが、最近の入手しやすいLinuxディストリビューションは、カラフルで動きの派手なWindowシステムを採用しがちで、本来WordPressに割り当てたいメモリやハードディスクスペースを、WordPressとは無関係なWindowやアイコンエフェクトに使用してしまいます。
こういう背景から、このドキュメントでは FreeBSD 9.2 をベースに WordPress 環境を構築することにします。
- サーバーの仕様
- CPU: Intel(R) Atom(TM) CPU D510 @ 1.66GHz (841.40-MHz 686-class CPU)
- メモリ:512 MB
- HDD:16GB
- OS: 広範囲なPC環境で利用できるよう、32bit FreeBSD 9.2 を使用します。
- 以上の仮想マシンを使って構築作業を行う場合を例に解説を行いますが、同程度のスペックを持つ物理的なPCを使用することも出来ます。
FreeBSD OS のインストール
多くのFreeBSD OS インストールに関するドキュメントがインターネット上に公開されていますので、細かいインストール作業方法はそちらを参考にしてください。
- HDD の容量配分
- / : 2~4GB (ログをたくさん残したい場合は多めに)
- /usr :4~8GB (サーバー上でセキュリティー更新ビルド作業を行いたい場合は多めに)
- /home :3GB~ (サイトの性質によりますが、マルチメディアファイルを扱いたいなら多めに。)
- swap :1GB
- 合計16GB程度
- インストールディストリビューション
- base と
- ports のみ
- 初期アカウント
- root (システム管理者)
- staff (root管理者として作業を行う前に、サーバーにログインするためのユーザーです)
staff は wheel グループに属するように設定する - wordpress (WordPress利用者、Webデザイナー用)
一般アカウント。WordPress インストール過程でユーザー登録します。
- 初期サービス
- sshd (リモートログイン用)
- dhcpd (IPアドレスを割り振ってもらうためのサービス)
- inetd.conf を編集し、telnetd ftpd を有効にする。
ftp stream tcp nowait root /usr/libexec/ftpd ftpd -dE -ll telnet stream tcp nowait root /usr/libexec/telnetd telnetd -h
その後、/etc/rc.conf に
inetd_enable="yes"
を追加したのち
/etc/rc.d/inetd start
コマンドを実行し、inetd を起動する。この時点で、telnet, ftp によるリモートアクセスが可能になります。
- root の .cshrc に1行追加
setenv BATCH yes
ports からパッケージをビルドする時のインタラクティブモードをオフにするためのものです。
- その他
- キーボード配列
- タイムゾーン などをインストール時に適切に設定のこと
以上のとおり、最低限のOSインストールを行います。
関連項目