Amazon Fire7, HD 8 タブレットで ONVIF、覚え書き

Amazon FIre タブレットを使ってます。
AndroidベースのタブレットOSだけど、Amazon独自のカスタマイズがされていて、デフォルト状態では Google Playストア を利用できず、インストール・使用できるアプリケーションがメジャーなものに限定されるというのが、パッと見た印象。9~5年くらい前は、AmazonがFireタブレットを普及させようと(←推測)、Androidタブレットを大幅割引して売っていたため、複数台のFireタブレットを購入。机に一台、寝床に一台という感じ。(実質1台4千円台で買えた。)
私の場合は、Amazonで買い物をして、寝床でWebページやYouTube動画を見られればいいだけだったので、Fireタブレットは便利なタブレットで、利用可能アプリが限定されることも殆ど障害になっていませんでした。

ところが、昨年から自宅に防犯カメラを導入し、ONVIFリアルタイムモニター用にAmazon Fireタブレットを使い始めて、Android と FireOS の違いが顕在化し、いろいろ問題が発生して、モデルや世代で違いがある事がわかってきました。

私が持っているのは、Fire7(第5世代)8GB と Fire HD8(第8世代)16GB。
Fire の後に続く数字は、おそらく画面サイズ。CPU、画面ドット数、内蔵ストレージ容量に違いがあるものの、ベースがAndroid なので、基本的に、アプリをインストールできれば同じように使える。この「インストールできれば」といのが要確認項目で、Fire7(5th Gen)とFire HD 8(8th Gen) では、最終FireOS バージョンがそれぞれ、5と7。Android5とAndroid7 の違いのように、インストールできるアプリに違いが出て来ます。例えば、Outlookメールは、Fire HD 8(8th gen)にはインストールできるが、Fire7(5th Gen) にはインストールできない。
こんな違いを防犯カメラ映像を見ようとして初めて知りました。内蔵ストレージ容量と画面サイズが違うくらいかと思っていた。(おそっ)

防犯カメラ映像をFireタブレット上で見るには、

  1. カメラメーカーがFire用にリリースしている防犯カメラアプリを 使う
  2. ONVIF対応している防犯カメラを、FireOS対応の Onvier アプリ(その他のアプリを使うという選択肢もあるが)と接続する

のどちらかというのが現実的。異なるメーカーのカメラを使う場合、上記2になります。
そして、リアルタイムモニターは365日なので、タブレットは常時電源ケーブルで接続しっぱなし。

どっちのタブレットを使うかと言えば、当然、Fire7タブレットの方になります。モニター画面として使うので、内蔵ストレージ容量は必要アプリ分だけあればいいので、8GBで十分。

Onvier をインストールしてカメラモニターとして使うことにし、画面を4分割して表示しっぱなしにしておけば、気になるものが映れば、視界の片隅で気が付けるので便利。

FireOS上でOnvierを使う

上記画面は 2 x 2 の4分割の例ですが、設定は3 x 3 の9分割でも可能。しかし、Fireタブレットの性能から、4分割以上は現実的ではありません。分割を増やすと、通信が途絶える確率が高くなり、重要なシーンを見逃すことにもつながります。

確認項目は、防犯カメラがONVIFに対応しているかどうか、対応しているとしてもOnvierと接続できるかどうか。
TP-Link Tapoは、ほとんどのモデルが Onvier と接続できますが、Reolink社製カメラの場合、Fire7 の Onvierと接続できないモデルがあります。そのため、Onvier 4画面中、3画面がTP-Link Tapo、1画面がReolink というような設定の時に困ることになります。

カメラが4台までなら、タブレット一枚で間に合いますが、5台を越えると2台目が必要になります。また、家族がいる部屋にもモニター画面を置きたい となったりで、メルカリに出品されている Amazon Fireタブレットを数枚購入しました。

そこで分かったこと!
FireタブレットでOnvier を使いたい場合、FireOSバージョン、モデル によって使い勝手が違ってくるってこと。

Fire7(第5世代):

最新Fire OS: 5.7.0.0
Onvier:TP-Link tapo, Jooan, jennov, Reolink 防犯カメラとOnvif接続できるが、Reolink製は接続できないモデルがある。(onvifではなく、rtsp なら接続できる場合がある)
その他:Google アプリストア を入れてAndroid化できるが、遅くて使い物にならなくなるし、ストレージが圧迫されて使い道がなくなる。

Fire HD 8(第6世代):

最新Fire OS:5.6.8.0
Onvier:TP-Link tapo, Jooan, jennov, Reolink 防犯カメラとOnvif接続できた。Fire7のような一部のReolinkと接続できない問題は発生していない
その他:Google アプリストア を入れてAndroid化できるが、アプリストアと接続できなくなった。アプリケーションは、サーバー側からインストールする必要がある

Fire HD 8(第7世代):

最新Fire OS: 5.7.1.0
Onvier:TP-Link tapo, Jooan, jennov, Reolink 防犯カメラとOnvif接続できた。Fire7のような一部のReolinkと接続できない問題は発生していない。
その他:Google アプリストア を入れてAndroid化できるが、特にいいことは何もない。Chromeブラウザーを入れることは出来るが、Edgeブラウザーを入れて、YouTubeを広告なしで見るようなことは出来ない。Outlook も Teamsも入らない。

Fire HD 8(第8世代):

最新Fire OS:7.3.3.1
Onvier:TP-Link tapo, Jooan, jennov, Reolink 防犯カメラとOnvif接続できた。Fire7のような一部のReolinkと接続できない問題は発生していない。
その他:Google アプリストア を入れてAndroid化できる。Webブラウザーとして、Edgeを入れて、YouTubeを広告なしで見ることができる。(下図)

Amazon Fire HD8 を google play store 対応にした

FireOS 7 は、Outlookメール、Teams、Edgeブラウザーや、ほとんどの防犯カメラアプリを入れることが出来るので、とても便利。

リアルタイムモニター用にタブレットの代わりにノートPCを使うという考え方もありますが、ノートPC画面に監視画面を常時表示するというのはあまりコストパフォーマンスがよくありません。タブレットで画面4分割できるんだから、ノートPCなら9分割いけるんじゃない?と思って試したものの、時間経過とともに画面更新に影響が出てPCがフリーズ仕掛けました。core i5 6th Gen Dynabook でも現実には6画面程度が限界で、その他のアプリケーションを動かせないことを考慮すると、あまりいい考えとは思えませんでした。数時間だけ、別の場所で、カメラ映像も見たいというようなケースで、ノートPCでのリアルタイムモニターが活かせると思います。

まとめ:

防犯カメラを導入して、コントロールはスマートフォンで行うにしても、ドアチャイムを押したのは誰?畑を荒らしている動物は何?とリアルタイムウォッチ、リアルタイムモニターをしたくなる場合、Amazon Fireタブレットと Onvierアプリを導入することが、現時点では、最も安上がりなモニターシステム構築だと考えています。

注:あくまでも、設定・録画や通知の受信は、スマートフォン上の専用アプリケーションで行い、それとは別にリアルタイムモニターを行うという考え方です。設定まで Fireタブレットで行いたいということではありません。

Amazon Fireタブレットの調達は、メルカリを使うのがお勧め。メルカリにはたくさんの不要になったFireタブレットが出品されています。ただし、Fireタブレットなら何でもいいわけではなく、モデルと世代を見極めて調達するのが高コストパフォーマンスでのモニターシステムには有効。

Fire7タブレットなら、(現時点で)2千円台が相場で、ジャンクや条件付きだと千円台のものもチラホラ。TP-Link Tapo 防犯カメラだけ設置するなら、Onvier との相性が良い。

TP-Link Tapo 以外のONVIF対応防犯カメラを使いたいなら、Amazon Fire HD8(第7世代)以上を使うのがお勧め。第8世代以上を使うに越したことはないが、まだ値段が高め。第7世代なら2千円台で購入できるものもある(相場は3千円台)。第6世代も第7世代とほぼ同じでモニターとして使えますが、アプリストア関係でトラブルが発生することがある。(サーバー側からインストールすればいいだけですが。)

Fire HD 8(第8世代)以上(相場は5千円以上)を購入できるなら幅広い使い方ができるものの、モニターとして使うのはスペック的にはちょっと贅沢。8th Gen以上は日常的に端末として使う方がよいと思います。

HD10や HD8の9世代以上は使ったことが無いため不明。いずれにせよ調達コストはまだ高い。

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