長期間、PCを使い続けると、必要になるのがメンテナンス。私も過去、PCボードが故障して、マザーボード交換を行った後のライセンス引っ越しに遭遇しました。
今回、友人から、久しぶりの寄稿がありましたので、許可をもらって転記することにしました。ご覧ください。
本日、私のメインのPC(CPU=Ryzen 3700X, M/B=GIGABYTE X570 AORUS ELITE)のM/Bを交換しました。
交換の動機は、以下の不具合が発生しているからです。
ボード交換
交換したのはM/Bだけです。CPU、メモリ、SSDその他全てのパーツはそのまま使用しています。
今回購入したのはMSIのB550のM/Bです。
作業開始は0:30ごろ。1:30には寝る予定でした。
M/BからCPUクーラーを外すときに、やはり今回もCPUごとソケットから抜けました。まあ、何回も経験しているので慣れたもんですが、CPUの足がCPUから一本でも抜けていたらアウトですが、大丈夫でした。
さて、M/Bを入れ替え、配線を行い、スイッチをを入れてみましたが、電源が入りません。
リセットボタンを押してから、再度電源ボタンを押しても反応しません。
P/Sのシーソースイッチも確認しましたが、念のためOFF/ONして試しました。
しかし、一向に電源が入りません。
4:00になったので、とりあえず寝ることにしました。
10:00ごろ起きて、作業を再開しました。
ケースのふたを開けて、よくよく見るとフロントパネルのケーブルのうち、PowerSwitchにケーブルだけ外れているのが見えました。
これか!
確かにこのケーブルは挿した記憶があるのですが、そのあとSATAケーブルを挿す時にSATAケーブルに引っ張られてPowerSwitchが抜けてしまったようです。
PowerSwitchコネクタを挿し、電源ボタンを押したら無事電源が入りました。
さらにOSも無事起動しました。
ライセンス引っ越し
Windowsのライセンス認証が非アクティブになっていたので、アクティブ化しようとしましたが、これがどうしても通りません。
そのうちにマイクロソフトのサポートから電話を受けるというのが出てきまして、うちの電話番号を入れて待つこと5分、電話がかかってきました。
いろいろ質問に答えて、このWindows 11 proのライセンスはWindows 7 Home premiumの3本のうちの1本をWindows 8 proにupgradeしたものをWIndows 10 pro、Windows 11 proにupgradeしたものである説明をしました。
“slui 4″とかのコマンドを試すもなぜかそれも動かず、解決のめどが立たなくなったので、技術部門へ転送されました。
そこでは”qui”による画面共有も可能で、こちらのPCの画面を見せて、プロダクトキーやら、エラー画面のキャプチャを伝えました。そこで言われたのがwindows 8 proのプロダクトキーは何か、ということでしたので、以前入手したWindows 8 proのプロダクトキーを画面で伝えました。
ところが、なぜかそのプロダクトキーは有効でない、という判断になりました。
次に要求されたのがWindows 7 Home premiumのプロダクトキーでした。
Windows 7 Home premiumのインストールDVDのパッケージを探し出し、そのケースの中に貼られているプロダクトキーをケースごと写真に撮って画面で共有しました。これは有効だと認められましたが、”pro”へつながる情報としてはまだ不足で、Windows 8 proの領収書を求められました!!
POP3で溜め込んだメールアーカイブを探すと2013年1月(11年以上前!!!)にオンラインで購入したメールの「領収書」が見つかり、そこに先ほど伝えたプロダクトキーも書かれており、ようやく”pro”の証明となり、新規にWindows 11 proのライセンスを発行してもらえることになりました。
マイクロソフトの”ShowKeyPlus”というアプリを入れると現在使用しているプロダクトキーやそのOSバージョンを表示できます。
それで見ると、Original keyが25桁のプロダクトキーが表示されますが、さらにその右に”*”がついており、これはdefault keyでDigital Licenseがアクティベーションに必要と注釈に書いてあります。
また、Original EditionはWindows 10 pro Retailとなっていました。
これらの情報から推測するに、Windows 8 proからWindows 10 proに以前は無償でupgradeできましたが、その時にプロダクトキーがdefaultのものに置き換えられ、私自身が所有していたuniqueがプロダクトキーがなくなりました。さらに2023年秋にWindows 7/8からWindows 10へのupgradeが終了し、それらの理由によって私のWindows 8 proのプロダクトキーが無効と判断されたようです。
マイクロソフトから電話を受けてから、解決するまでにに80分かかりました。
今回の教訓
HW編
- 確実に挿したケーブルも後で抜けることがある
License編
- Windows 7/8からWindows 10/11へのプロダクトキー移行は2023年秋以降は 自動ではできなくなった
- “home”から”pro”にupgradeした領収書が必要になる
ちなみに、私の現行のPCはOSのインストール時にはLANケーブルを外したり、WiFiを切ったりして「ローカルアカウント」で設定を行っていました。
ここが「マイクロソフトアカウント」で行っていたら状況は違っていたかもしれません。
メーカーPCにプリインストールされているOEMのOSでは関係ない話ですが、マイクロソフトのリテールOSを何世代もupgradeしていると遭遇する問題です。(当然、その間に大幅なH/W変更が行われる前提です)
M/B交換の結果、当然ですがBIOSのupdateもできるようになりました。
MSIの場合、BIOS updateはBIOS内で可能です。(しかもCPU不要)
B550にはファンはついていませんので、ファン故障は起こり得ません。
CrysitalDiskinfoはというと、SSDのみならず、HDDも見えなくなりました。(笑)
CrysitalDiskinfoを最新にしても状況は同じでした…
M/B交換前からOSの変更(Windows update)が原因で、既にHDDも見えなくなっていたのかもしれませんが、今となっては以前の構成に戻してまで確認しようとは思いません。(AM4スッポン、怖い…)