マキタ 18VバッテリーをAC100Vに変換する非常用電源

マキタの電動 刈払い機や、レシプロソー を常用しているので、複数個の「互換」 BL1860B を回して使っています。草刈りが終わると、いつでも使えるようにと、深夜に全数を低速充電器で充電。(付属の急速充電器を使うと燃えるかもしれないので。)
毎日草刈りをするわけじゃないので、フル充電のBL1860B が何個もある状態が日常で、災害時に充電済みマキタ互換バッテリーを利用できると少しは安心なので、BL1860Bを追加購入した時、マキタ(Makita) USBアダプタ ADP05 を購入していました。

このアダプターを使うと、BL1860Bがモバイルバッテリーの代わりになってくれるので、便利に利用していますが、5V USB出力しかないので、災害時は、スマートフォンの充電や空調服の電源くらいにしか利用できないでしょう。

今まではそれでも十分!と満足していましたが、電源設備のない畑に防犯カメラを設置して、ポータブル電源で稼働させていると、ポータブル電源充電中の代替として、マキタ互換バッテリーを使えないか?と考えるようになりました。

Amazonを探したところ、次のものを発見。こいつはよさそう!と購入しました。

Mrupoo インバーター ポータブル電源 150W

BL1860B を2個使用して、ADP05 同様、USB x2 の他、USB Type-C、そして、AC100Vを出力できる!
LEDライトも付いていますけど、これはどうでもいい。

Amazonの製品ページに書いてある情報は、実際に使用するにおいてとても限定的。購入して、説明書を読んでも納得できない点があるのが普通。まあ、中国製ですからね。

物が届いて使ってみました。

以下の写真のとおり、形状はとってもシンプル。

Mrupoo インバーター ポータブル電源 150W裏返して、二つあるソケットにマキタBL1860B を差せばいい。はず。Mrupoo インバーター ポータブル電源 150W

なのですが、なんというか、電池を接続しにくい。ガイドレールの出来が悪く、最初は別メーカー用の製品を買ってしまったのか?と注文履歴を見直すほどでした。
しかし、間違いじゃないし、BL1860Bが使えると書いてある。

ゆっくりと位置合わせして、きつめなソケットに力を掛けて差し込んでゆくと、カチッとハマりました。2個目も同様に装着。

Mrupoo インバーター ポータブル電源 150W

ハンドルは付いているものの、持ちながら使うものじゃなく、機器運搬用ハンドル。

そして、本題の出力パネル。電池を下側にして撮影したものです。

Mrupoo インバーター ポータブル電源 150W

出力ポートとスイッチ(黄色枠)がペアになっていて、左がUSBポートとそのOn/Offスイッチ。
中は照明スイッチですが、用途はあまりなさそう。
右側がAC100V。このスイッチを押すと、インバーターが動作し、冷却ファンが回り始めます。コンセントは、複数プラグ形状に対応できるよう複雑な形状になっていますが、使うのは白枠だけ。そもそも150Wしか出力できないので、こんなに複数コンセントに対応させる必要ある?最初、どの穴を使えばいいのか戸惑いました。

ためしにAC100Vコンセントに、床起き型扇風機を接続して動かしてみたところ、家庭用コンセントから電力供給を受ける場合には発生しない うなり音がモーターから発生。AC波形が正弦波から相当ひずんでいるものと思います。
しかし、150W ポータブル電源でも症状は同じだったので、扇風機に使用するとこんなものなんでしょう。説明書には、修正正弦波と書いてありました。

ポータブル電源で、夏場の避難時、扇風機を回すというのはやめた方がいいのかも。

続いて、ノートPC用ACアダプターを接続してみると、これは普通に充電が開始されました。当然と言えば当然。特に異音が出るわけでもない。

さて、BL1860Bバッテリー はどのように使われるのか?2台を1個の電源として束ねて、両バッテリーから電力を変換して使うのか、1個でも動くのか?
答えは、片側から電力消費して、無くなるともう片方の電池を使う。なので1個だけ装着しても使えます。

USB出力時は、片方の電池から電力を消費し、一定レベル以下(互換電池のインジケーターが1/4になったあたり)でもう片方の電池に切り替えているようです。もし、片側の電池レベルが1/4、もう片方が 2/4 であれば、1/4 側の電池を交換してもUSBポートへの出力は継続されます。(アクティブ交換OK)使用中側の電池を抜いてしまうと電力はOffになりますので、再起動が必要になります。
なので、フル充電した電池で利用開始しないと、今どちらの電池が使われているのかが分からず、電源Offしたくない機器をつないでいる場合、片方の電池レベルが1/4、もう片方が 3/4 or 2/4 になった時しかアクティブ交換できないということになります。(1/4, 4/4 だと切り替え終わっているのかどうかがわからない。)

この Mrupoo インバーター ポータブル電源を、手持ちの150Wポータブル電源充電中の代替電源として使ってみたところ大問題発生。AC100V出力が勝手に停止してしまう!

説明書を読んだら、AC100V出力は、出力が無いと10分で停止するとのこと。AC100V出力には Reolink E1のACアダプターを接続していて、推定出力は1~2W。この程度の出力だとポータブル電源が出力と判断できないのかも。

150Wポータブル電源を監視カメラとモバイルルーターにつないで1日使用すると、容量の(推定)80%くらいを使用してしまいます。家庭用電源で、その充電に必要な時間は約6時間。その6時間を Mrupoo インバーター ポータブル電源 で代替しようとしたのですが、駄目みたい。

では、 AC100V出力が小さいと10分で切れてしまうなら、Mrupoo AC100V 出力に2口タップを付け、1口目をACアダプター経由で防犯カメラへ、2口目にポータブル電源充電器を接続し充電が必要な DC12V in へ接続。こうすることで、Mrupoo AC出力が増加して10分で電源Offされることが防げるはず。自宅充電ならぬ現場充電を実施。これでうまくゆけるはず。と思ったのですが、、、、
確かに、10分でAC出力オフになることは無くなりました。
が、AC出力は、1個目のバッテリーが空になった後、自動で2個目に切り替わらない。片側バッテリーの電力を使い終わった後、出力停止になっていました。この間約2時間。BL1860Bへの低速充電時間とほぼ同じ。
ノートPC ACアダプターで実験した時は、自動で切り替わったような記憶があるのですが、BL1860B 使用組み合わせに相性問題があるのか、自動で切り替わらない。
仕方がないので、昼間2時間おきに電池交換に行きましたよ。
メインのポータブル電源単独を夜中に使って、昼間、Mrupoo を使って、ポータブル電源充電と監視カメラの運用。バッテリーを手動切り替え。

最終的には防犯カメラをACアダプター経由じゃなく、USBポート経由で動かすことに出来た(USBポートには自動電源オフの制約はなかった)ので、Mrupoo ポータブル電源も使えるようになりましたけど、インバーター ポータブル電源 150W をポータブル電源の代替に考えるのは良い考えとはいえなさそう。長時間の停電時に、スマートフォンやノートPCに接続して情報を得るためのものと考えるのがよさそう。

災害に備えて新規に電電を確保したいのなら、市販のポータブル電源を選択する方がいいでしょう。
BL18やBL14シリーズ電池が5個以上、常に充電された状態で家に置いてある場合の選択肢として、こういう製品を持つのもいいのかと思います。

余談ですが、その後調べてみたところ、ポータブル電源でもAC消費電力が小さいと、一定時間経過後にAC出力を止めてしまうものもあるようですので、この仕様が気に入らない場合、購入前にちゃんと調べておくことが重要だと感じました。(100V出力スイッチがメカニカルタイプの場合は、ブレーカーが落ちて停止することはあるでしょうが、小電力消費で出力が止まるような事はなさそうです。)

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