日産 NOTE e-power : ドライブアシストに期待しすぎるのは危険

昔の仕事仲間の友人から、4日間のドライブ旅行に誘われ、一緒に出掛けてきました。
私は四輪の運転はしない。友人は自家用車を所有していないものの、時々、レンタカーを利用していて、今回は日産NOTE e-Power というモデルをレンタルするので、助手席で一緒に旅をしないかと誘われ、久しぶりに宿泊旅行に加わることにしました。

4日間のうち3日間が雨天になったものの、幸いなことに雨の隙間はあり、観光と食事を楽しむことができました。

私は車の仕様に興味がないので、NOTE e-power 車を調べたことはありませんでしたが、エンジンで発電し、バッテリーに蓄積される電気モーターで走る車ということで、興味深いと感じました。

実際、高速道路中心の旅の日程だと、25km/L くらいの燃費が出たもよう。加えて、ブレーキを踏むと摩擦ではなく、回生ブレーキでエネルギーをバッテリーに蓄え、減速のためのエンジンブレーキでもバッテリーに充電が行われている様子がフロントパネルのモニターできるのは興味深かった。

走行は良かったものの、搭載されているナビゲーションには不満を感じました。きちんと設定カスタマイズすればよかっただけなのかはわかりませんが、ボイスレポートが 0.3秒くらい遅い。反応が間に合わず、数度、ルートを間違えることに。

白線や先行車を認識して、ハンドルやブレーキをコントロールしてくれるドライブアシストは、旅終盤まで快適だったものの、旅がいよいよ終わる直前で暗転。

4日間、ドライブアシストが先行車との車間距離を調整してくれたり、ブレーキを踏んでくれたりで、運転者の負荷を減らしてくれ、雨の高速道路(雨雲レーダーで10mm ~ 30mmの降雨地域)を約80km/h で走行中。
前を走る大型ドラックから何かが落下。(ひょっとすると落下物を巻き込んで跳ね上がったのかも。運転手は落下したと言ってましたが。黒い影が前方に舞い上がった。)

突然、80cm四方の板のようなものが前方に現れ、危ない!と思った時、運転手がブレーキを踏み込んだ!
減速を感じた一瞬後に、車から、「コン、コン、コン」という音が流れました。
板切れは回転しながら前方道路に落下。
すぐ後に、板の上を、NOTE e-Power のタイヤが通過。
落下物の上を乗り越えた衝撃から、おそらくベニヤ板だったものと推測できます。
事故にならなくてよかったです。

「ドライブアシストがブレーキを踏んでくれたの?」と尋ねたら、車ではなく友人がブレーキを踏み込んだとのこと。その直後に警報が小さく「コン、コン、コン」鳴った。車もブレーキを掛けてくれたのかどうかは体感的にはわからなかったとのこと。

その時点まで、ドライブアシスト があるから安心 と話し合っていた印象が逆転。

NOTE e-Power のドライブアシストは白線や前方を走る車を検出できても、小動物サイズの転落物検出はドライバーのアクションよりも遅れるってことを身を持って体験したことになります。あの「コン、コン、コン」が、落下物に対してのアラートだったのか、運転手の操作に対するアラートだったのかもわからない。

前方トラックとの距離は20~30m くらいで 80km/h くらいでの雨天走行中。自分の車と前方のトラック の間に、突然黒っぽい影が現れたわけですが、それに対して車自身は人間よりも反応が遅れる。板切れがボンネットの上に落下していたら、事故して、現場検証が必要になったかもしれない。旅の終わりの終わりのタイミングでの恐怖体験でした。

その後、インターチェンジで高速を降り、IC近くの道路管理事務所に立ち寄って、落下物、下り路線、板切れが転がっていそうな位置の数字ラベル を知らせました。

残念なことに、自家用車ではなくレンタカーなので、利用者がアクセス可能なドライブレコーダー装備は無し。

追記:NOTO 返却後レンタカー会社に状況を話したら、ドライブレコーダーはちゃんと装備されているそうです。映像を見るには手遅れでした。

気を抜けないドライブアシストって意味あるの?確かに、移動のための運転は楽になりましたが、気を抜くことは出来ないと実感する出来事。運転業務は、本来、気を抜くべきではありませんが、車がどんなに進歩しようと人間のミスを完全に補ってくれる技術は無いってことなのね。
先行車が落とす落下物に対しては、車間距離を法律通りに取ることで防げますが、対向車が落として飛び込んでくる落下物は、防ぎようがない。

ドライブアシスト車だから安全なんて思ってちゃダメなんですね。という体験をしたというメモ。

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