東芝 Dynabook ノートPCの内蔵モニター蝶番が破損

東芝 Dynabook ノートPCの内蔵モニターを支えている片方の蝶番が壊れてしまいました。

いつからかは覚えていませんが、中古で入手したノートPCの画面を開こうとするとぐらついていることに気づいていました。PCを裏返してみるとネジが外れていて、径が合うネジを差し込んでも固定できない状態になっています。状況がよくわからないので、本日、ついに、どうなっているのかを確認するためにPCを開けてみることにしました。

東芝 Dynabook EX/66 モニター固定用蝶番の穴からネジが消えた。

今回はその苦労話。

まず、どうやって分解すればいいかがわからない。
ノートPCメンテナンスの場合、全部裏ブタを外して作業する場合と、画面を開いた後、キーボードを取り外して作業を行うタイプがあります。このDynabook EX/66 はどっち?

キーボード側にはネジが無いので、まずは裏側から作業するしかありません。
PCを裏返してネジを全部外し、光学ドライブ、HDD、バッテリーを取り外しました。フレームを上下に分けようとすると、どうも、このノートPC、内蔵モニター台座はPC底部側に固定されていると判明。

キーボード側から作業することにしましたが、キーボードの取り外し方がわからない。ネジが見えませんからね。Youtubeを検索してみると、ネジが化粧板で隠されていると判明。

東芝 Dynabook EX/66 キーボードを取り外すために、ヘラで化粧板を剥がす。

ヘラを使って、キーボード上部のパネルをゆっくり持ち上げて、剥がしました。

東芝 Dynabook EX/66 キーボードを固定している4か所のネジ

4か所のネジでキーボードが固定されていましたので、これららを全部取り外し。

これで、キーボード側のパネルを本体から取り外せそうですが、何か所か基盤とケーブルがつながっているため、先にケーブルをマザーボードから取り外す必要がありました。

キーボード用フラットケーブルは、コネクターをケーブル方向にスライドして緩める。

東芝 Dynabook EX/66 キーボードとタッチパッドコネクタータッチパッド用のコネクタはスライドではなく、白ぽいプラスチックを90度回転させて立ち上げる。(最初これがわからず苦戦。)

その他、電源ボタンとスピーカーのケーブルがマザーボードと接続されているので、これらも取り外す必要がありました。

東芝 Dynabook EX/66 内部コネクターの場所

電源スイッチとスピーカーコネクターはラジオペンチでゆっくり引っ張れば取り外せました。
無線カードはフレームと絡んでいないので触らない。

これでようやくキーボードが乗っていたプラスチックフレームを外し、蝶番部分にたどり着けるようになりました。

問題のモニター用蝶番を固定していたネジの台座がどうなっているかを見てみると、、、、台座が完全に無くなってました。

東芝 Dynabook EX/66 モニター固定用蝶番の台座が完全に消滅そして、PC内部にプラスチックの欠片が。 東芝 Dynabook EX/66 モニター固定用蝶番の台座が破壊されたかけら

ネジ穴が緩んでいるんじゃなくて、台座が完全に無くなっていたのね。ネジ穴がねじ切られてしまった時の摩擦を増やすツール(輪ゴムなど)では対処できないと判明。

他の場所のネジを固定する正常な台座が次の写真。元はこういう感じだったはず。

ということは、蝶番を固定するためには、ネジ穴を作るのではなく、台座を復活させないといけない。
硬化樹脂を使って、同サイズのネジ穴をフレームに固定する必要がありそうです。現時点では修理用のパーツを全く準備できていないので、修理はあきらめざるを得ません。
取り外したケーブルを元のコネクターに接続し、ねじも元通りに締め直して作業完了。

今回はただの故障状況確認作業になってしまいましたが、東芝ノートPCの低品質を実感。品質というか元の設計思想がひどい。

ノートパソコンは頻繁に開け閉めされるので、画面を固定する部位は頑丈に設計する必要があるはずです。たしかに蝶番の台座は十分な大きさがあると感じますが、その蝶番をプラスチックフレームに固定するやり方がまずい。蝶番固定ネジ・台座が左右に1個ずつしかありません。モニターを閉じたり開いたりすると、この2個のネジ穴に力が集中してしまいます。こういう蝶番部分は、片側3か所以上で固定するべきです。(内部的には蝶番には複数個所ネジがありますが、フレームとの固定は1カ所のみ。)蝶番の台座全体がプラスチックフレームにぴったりはめ込むようになっているならば1カ所でも大丈夫でしょうが、Dynabook EX/66がそうなっているかというと、そういう力を分散できる設計になっているようには見えません。
昔から東芝製品はプラスチック可動部分(たとえばカセットデッキのテープソケットなど)が簡単に壊れる印象でしたが、機械設計力が弱いんだと、本日再び実感しました。

コメントを残す