Windows7: 2023年2月時点でWin7を新規インストールしようとしたらドハマり

メインPCとしてmini-ITX上で稼働させているWindows7 PCですが、いよいよ使い難い状況になってきたため、Windows10に更新しようと、移行前の検討とテストを始めました。

移行をすることにした理由は、Webブラウザーが使い難くなってきたため。OS自体はWindows7のままで不都合はありません。Windows7では動作するがWindows10では動作しないアプリをどうするか?が課題。

VMとしてWindows7 を残す手も考えましたが、稼働機会が低下してる東芝Dynabook EX/66(PAEX66MRF)をWindows10からWindows7に戻し、Windows7以前でないと動かないアプリ環境にすることにしようと考えました。Windows7 PCはXPモードも使用していたので、Windows XP環境も維持したいところですが、(利用頻度が低い)XP環境は、当面 Dell Vostro 1000 を利用することにして XPモードは、とりあえず見送り。Win10/7 Dualブートという手は、そのPCにSATAポートが2個しかないmini-ITXファクターなので、HDDを接続する空きポート無し。パーティション分割は、トラブル時にロスする可能性が高いので却下。まずは、実PCで行くことにします。

果たして、Windows7 環境のサポートが切れている現在、Windows7 を新規インストールして、Windows Update を完了させることは可能なのか?

長い道のりの始まり。

Dynabook EX/66 に Windows7インストールDVDからOSを入れること自体は、簡単。
HDDを初期化して、新規パーティションにWindows7を初めからインストールするだけですからね。

問題はここから。インストールメディアには重要なドライバーが一切入っていないため、

  • 有線LAN、無線LANともつながらない
  • ディスプレイが標準VGA
  • Intel HM55 express チップセットドライバーが無い

という、Windows Updateしようにも、外の世界とつながらない状態。有線LANがつながらないのが最悪。

手持ちのUSB LANドングル、Corega USB FEther、Buffalo USB WiFi、 PCi GW-US54Mini2 などを試したものの、デバイスとしては認識されるがOSにドライバーが内蔵されておらず、機能しません。別のPCからSDカードを経由してドライバーを運ぼうと、メーカーサイトを探すと PCi だけ Windows7 用ドライバーを保持していてくれました。ありがとう、PCiさん。
問題は、どうやって別PCでダウンロードしたファイルを、Dynabookへコピーするかですが、幸いなことに、Dynabook ex/66 には SDカードスロットが付いており、ここを通して外部とデータのやり取りは可能でした。

SDメモリ経由で、WiFi LANドライバーをインストールしたら、見事にLANが開通。しかし、電波が弱く、遅い。しかも、時々ドングルが見えなくなったり、リブートしたりする。USBとかチップセットが未知のデバイスになってて、デフォルトドライバーで動いているわけなので、ここは仕方ない。幸い、突発再起動が起きても、再起動速度は早いので、あまり苦にならず。

本格的に困るのはここから。入っているWebブラウザーは Internet Explore で、2023年時点ではほとんどのサイトを表示できません。理由は多くのサイトが通信プロトコルを HTTPからHTTPSに替えていることと、HTML5で書かれているサイトが多いためで、PC側の証明書が期限切れなんでしょう。HTTPS通信がほとんど成立しません。

そのためか、Windows Update のための通信が出来ず。サービスパックが入れば、一緒にドライバーが更新されて不明なデバイスが使えるようになるかと期待したのですが、手動でドライバーを集める必要があります。

新規windows7、初期状態でWindows Updateが動かない。エラー コード 80072EFD Windows Updateで不明なエラーが発生しました。

エラーは、ヘルプを見てみたところ、Windowsファイヤーウォールやネットワークのファイヤーウォールに起因するもので、Windows Updateのサーバーとの通信に問題があるとのこと。現時点では、そりゃそうでしょう。

その前にWindows7 SP1が必要。

幸いなことにWindows7のサポートは終了しているもののマイクロソフトはSP1プログラムをダウンロードできる状態に保持してくれています。Web検索して、KB976932 をダウンロードして、SDカード経由でWin7へコピー、実行。

残念ながら、苦労した割には、LAN、ディスプレイ とも様子は変わらず。ブラウザーも、IEのまま。

ChromeブラウザーをGoogleからダウンロードしてインストールしました。IEは機能しないものの、これでWindows7から直接ファイルをダウンロードできるようになり、さらに Macからリモートデスクトップ接続できるようにして、画面の作業領域だけはHDサイズを確保しました。ブチブチ切れるんですが。(Windows10からリモートデスクトップ接続しようとすると、Win7のRDPはセキュリティーが弱いプロトコルのため、接続できず。gpedit.msc を使うほどの事は無いので、Macから作業。)

LANのドライバーが欲しい。メーカーサイトからとってくればいいのですが、どこのチップが使われているのかがわからない。チップセットはIntel HM55 Express だとわかっているものの、Intelのサイトのどれをダウンロードすればいいのかがわからない。Windows Updateが動けば問題解決なんですが、動かない!

ひょっとして、インテルのマネージメントアプリを入れれば行けるかも。Intel は、Driver & Support Assistant というIntelのドライバーを最新に保つユーティリティーがあり、これはPCメーカーとは関係なくインストールすることが出来ます。これでいけるかも。とIntelのサイトから、「Intel Driver & Support Assistant」をダウンロードしてインストールしようとしたものの、エラー発生。

Intel driver & support Assistan セットアップには Microsoft .Net framework が必要です。

そうか、.NET Framwork が入ってなかったんだ。と、ここで初めて .NET Framework が無いことに気づきました。でも、Intelユーティリティーと一緒に入れてもらえればいいや。という感じで、インストールを開始。

ところが、うまくゆかず。

Microsoft .NET Framework 4.6.2 をインストール中。

Intel Driver & Support Assistant セットアップには Microsoft .NET Framework が必要です。

明確には、エラーが発生したポイントは表示されていませんが、.NET framework 4.6.2 を入れているところでエラーになっているので、.NET Framework が無いことが問題なのでしょう。もっと古いバージョン彼入れる必要があるのか?

ログファイルを開いてみると、以下のようになり、

インストールが正常に完了しませんでした。さらに、詳しく見てみると、証明書関係のようです。

インストールログ

証明書関係のWindows7パッチに何かないかと探したところ、KB3004394 というパッチが見つかり、これをインストールしました。そのあとで、.NET Framework 4.8 をダウンロードしてきました。4.8を入れときゃいいだろうって。Intel Driver & Support Assistant は入ったものの、残念ながら動作せず。ガックリ。

でも、ダウンロードしたドライバーが入るようになったので、Dynabookのサイトを探して、Dynabook 66/EX 用 HDグラフィックドライバーを発見してインストール。これは成功。
続いて、無線LAN。「Realtek社製 無線LANドライバーのアップデート」から見つかりました。これでようやく、調子が悪いWiFiドングルから解放されます。

そして、とうとう、東芝Dynabook EX/66(PAEX66MRF)の有線LAN’ドライバーがわかりました。

Atheros AR8151 というものなんだそうです。これは東芝Dynabookサイトではなく、DELLのサイトで見つかりダウンロード、インストールしました。

ようやく有線LAN開通。

不明なデバイス(PCIシンプル通信コントローラ)は、残るものの、これでDynabook EX/66 がほぼ普通に使えるようになりました。ただし、Windows更新プログラムは一切入っていないし、入れられない状況。

勝手に、証明書が原因だと思って、証明書を最新にしたり、.NET Framework をインストールして見ましたが解決せず。

まじめに、Windows Update でエラー コード 80072EFD が 何なのかを検索してみることにしました。

なんと、Windows7 で 80072EFD になる場合は、既知の問題で「KB3138612」を入れることにより解決するとのこと。今までしてきたこと、全部、このパッチで解決するんだったのか?

情報に従って、KB3138612 を入れてみました。結果は以下の通り。

Windows7 Windows Updateが機能するようになった。

Windows Update が機能するようになりました。

ここまで、8時間くらい掛かりました。この後、大量の更新プログラムのインストール待ちで12時間くらい掛かりましたが、素のWindows7 Professional SP1 のPCが完成。不明なデバイスも解決。

あとは、Windows10では動作しない、Windows7 の方が使いやすいプログラムをDynabook にコピーしてテストすれば Windows7 環境の維持は終わりそうです。

そのあとで、mini-ITX で使用している Windows7 を Windows10 に更新することにする予定。

2023年になって、DVD ROMから 新規Windows7環境を構築しようとすると大変だということを身をもって知りました。

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