初代 iPad:バッテリー膨張 & 修理

先週、iPod nano と iPod Video のバッテリー交換と不具合修理をしたばかりなのに、今週は iPad(初代)のバッテリー交換が必要になりました。

私は、いまだに初代iPadを活用しています。64GBモデルを中古で購入。
今、iPad 1stを使用しようとすると、大変苦労することになります。

まず、iPadだけでは Appleアカウントを作れません。
アカウントを作れないので、Appストアーからアプリケーションをダウンロードできません。(iPadがサポートされている時代にアカウントを作って、アプリをダウンロードしてあれば、継続して利用できます。)
デフォルトで入っているYouTubeが使えないし、あとから追加インストールしたYouTubeも動かなくなりました。
内蔵Saffariのサポートが終わったので、メンテナンスされず、SSLが必要なサイトにはアクセスできません。おそらく証明書の有効期限切れでしょう。
同様に、SSL通信が必要な、iCloud, Gmail, Outlook などの有名どころのメールサービスにアクセスするためには、アプリケーションパスワードが必要となり、二段階認証が利用できません。

これらを理解していれば、軽快なレスポンスは望めませんがストレージが64GBあるモデルなので、メール受信用と音楽/Podcastプレーヤー、電卓、時計 としては十分に活用できます。

私はデスクトップパソコン前にドックとともに置いてメール受信通知用と、Podcast再生用として活用しています。しかし、この使い方が悪かった!

デスクトップパソコン前のドックに置いているため、常にiPadの画面を正面から見ることになり、また常に電源接続されている状態であったため、バッテリーの劣化と膨張に全く気が付きませんでした。

ふとしたきっかけで、バッテリーが劣化膨張していて、画面もひどいことになっていることに気が付きました。
画面とフレーム境界あたりの色が変わっているし、メインボタンを押しにくい。画面表面に水漏れのような模様が浮かんできています。よく見ると画面とフレームの間に隙間が出来ている。

初代iPadのバッテリーが劣化、膨張して画面が浮き上がってきたり模様が出来たりしている。

私は、画面の寿命だと思い込んでいて、バッテリー劣化に全く気が付いていませんでした。が~~ん。
数日前にiPodを修理してくれたApple Juiceさんにコンタクトしたところ、バッテリーの在庫が無く、もし私が市販の交換バッテリーを調達してiPadと一緒に送れば、バッテリー交換代行作業を行うことは出来るとのこと。要するにバッテリーの保証は出来ないけど修理は出来るってこと。

Amazonのマーケットプレースで iPad初代のバッテリーを見つけて、さっそくオーダー。

iPad は2010年頃のリリースだったと思いますので、初代iPad はすでに10年が経過していることになります。交換パーツをまだ調達できることがありがたい。修理屋さんも、iPadのバッテリー交換件数が減ってきているんでしょうね。在庫として交換バッテリーを維持できないんでしょう。バッテリーは長期間置いておくと放電してしまい、バッテリー残量がゼロになる前に修理依頼が来ないと、不良在庫になっちゃいますから、こういう修理方法も仕方ないのでしょう。

その前にバッテリー交換する価値はあったのか?
とは考えたのですが、バッテリーが膨張したまま家に置いておきたくないし、安心して使える状態でもないので他人に譲ることもできない。じゃあ、捨てる?16GBモデルなら捨てるのありですが、64GBモデルというのはデータ保管にも便利。持ち歩かないので、Authenticator として使うこともできます。
ただ、メインボタンと画面まで一緒に交換となると、廃棄を選択せざるを得ないかもしれません。

診断してもらわないと次に進めないので、もう一台バッテリーが劣化している iPod Touch4と一緒にバッテリー交換を依頼することにしました。

iPod nano と異なり、iPad, iPod Touchの配送による修理依頼は厄介です。
修理後の動作確認に、ロック解除が必要です。画面ロックを解除して送るか、解除コードを知らせる必要があります。修理担当が他人のデバイス内データを抜き取るようなことはしないとは思いますが、偶然、都合が悪いデータを見てしまうかもしれません。それは双方にとって不幸なこと。(自分もパソコンの修理を依頼されて、たくさんのPCを分解して復旧してきたので、復旧後の動作確認時、どうしても無造作にデスクトップに置かれたファイルのタイトルなんかが目に入ってしまうんですよ。同様にメール送受信トラブルなんかは、メールのタイトルなどを見ざるを得ない。対応台数が多いと、いちいち内容なんて覚えちゃいないのですが、印象深いタイトルなんかがあると、しばらく頭に残ることがあります。目の前で問題解決して上げられればいいのですが、預かって修理作業すると、依頼者はデータを見たんじゃないかと疑っちゃいますからね。こういうのって本当にイヤ。)
なので、データを消しまくりました。データ消去は結構大変な作業。直接窓口に持って行けて、目の前で作業してもらえるなら、こんなことする必要ないのですけどね。

ちなみに、iPad初代のバッテリー交換作業代は8,800円とのこと。バッテリーが約5,500円なので、気分的には配送料を含めて10年前のiPadに約15,000円かけたことになります。15,000円あれば、Amazon Fireタブレットが余裕で買えますよ。涙。(ただし、Androidタブレットはバッテリーが膨らんだらといって、修理はしません。多分、捨てます。iPadだから修理するんです。)

iPadとiPod Touch が戻ってきました。

2022/08/08、あっという間にバッテリー交換されたiPadが戻ってきました。
バッテリー膨張のために、画面とフレーム境界が変色し、画面中央部分に圧迫によるモアレ出て、さらにメインボタンが押しにくい状態だった不具合状態が、全部解消されました。

さて、修理に出す前に、消去しておいたアカウント情報やデータを戻す必要がありますが、これは、修理直前に iTunes に接続してバックアップしておいたので、「バックアップからの復元….」を選択すれば簡単に戻せます。と、思っていました。しかし、、、

確かに、アプリケーションなどは元に戻ったのですが、iOS5が最終のiPad 1stは、メールアカウント情報などが自動で元に戻らず、再登録が必要でした。
Apple系のアカウントは、二段階認証を設定している場合、パスワードの他、SNS認証で送られてくる6桁トークンが必要になります。メールサービスだけではなく、iCould系のサービスごとに必要。メール、メッセージ、Appストアーなどパスワードが別になっているアプリごとに必要なので、何度も入力する必要がありました。

さらに、Outlook、Gmail のアカウントも二段階認証が設定されいて、こちらはアプリケーションパスワードの再設定が必要でした。二段階認証は、安全性を高めますが、二段階認証に対応していないデバイスでメール受信をしないといけない場合は、再設定がクソ面倒くさい。iOS6の iPod Touch4の方も、同様でしたけど、活用しているサービスが少ないのでiPadに比べれば多少楽。

多少手間が掛ったものの、必要なサービスは復旧させました。2~3時間かかりました。
が、この時間は、iPad初代の修理後の状態を確認する意味で重要。久しぶりにiPad上で多くのアプリを立ち上げて、出来ること、できないことを把握しました。
恐らくiOS5は、SSL証明書の期限が切れているものと想像します。暗号化が必要なサービスはほとんど利用できません。twitter、BookLive オンラインブックリーダー、Google Earth、Webブラウザーのデフォルトアカウント。暗号化が必要ないサービスはある程度利用できます。

まあ、私がiPad初代に求める、メール受信&閲覧とPodcast は問題なく動作するので、このあとも何年か動作してくれるでしょう。

Appleが見捨てた古いデバイスを今でも復活させてくれる AppleJuice、素敵!

 

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