液晶ディスプレイ: 19インチワイドモニターの自前修理に挑戦

10年くらい前に購入して使っていた、Buffalo FTD-W924ADSR/SV という19インチ液晶モニターがスリープ状態から復帰しなくなりました。厳密には、時々画面に映像が出るものの、一度スリープしてしまうと、電源ボタン等の操作が出来なくなり、電源コンセントを抜いてしばらく放置して温度を下げなきゃ使えない状況。

FTD-W924ADSR/SV

故障?とも考えましたが、50W程度の消費電力で、PCのような可動部分があるわけじゃないパーツなので、壊れたとは思えない。バックライトの寿命?でも、パワーインジケーターLEDが点滅していて、PCのビデオ信号の周波数が Out of Range の時の症状に似ている気がする。しかし、VGAモードにしても表示が出ずにLEDがあオイル点滅しているまま。

使えないのでしばらく放置していましたが、最近またPC用モニターが必要となり、動作確認してみたところ不具合症状に変化なし。(要するに映らない。)どうしようもないので廃棄しようと思いましたが、半導体不足の折、何もしないで捨てるのはためらいがあります。バックライトが暗くなっていたわけではないし、電源LEDも生きてますからね。

捨てる前に一度「液晶モニターの故障とセルフ修理」に関してWeb検索してみたところ、電源内蔵タイプの液晶モニターは、パワーオンで反応しない故障が多いらしいことがわかりました。そういえば、このFTD-W924ADSRというモニターも電源内蔵タイプ。私は外部電源アダプタータイプよりも電源内蔵タイプの方が、配線しやすいので好みでした。それに液晶モニターの故障原因なんて、落としたり何かを当てたりして画面が割れる場合の他は、バックライトが点灯しなくなることくらいしか思いつかない!電源故障するなんて、想像さえしていませんでした。電源LEDは一応反応していますからねぇ。

検索記事を読んで初めて「低消費電力パーツでも電源に使われているコンデンサーが壊れることがあるんだ~!」って思いましたよ。

捨てるか?捨てるにしても、廃棄前に一度筐体を開けて電源故障していないか確認してみるか?ここ1か月の間、iMacのスロットローデンングタイプDVDの内蔵ベルト交換やら、PC電源のコンデンサー交換なんかをやってきているので、時間さえ惜しまなきゃ確認くらいはできるはず。そっ、問題は時間。

ケースを開けることにしました。
開いてみると、Appleじゃあるまいし、この液晶モニターも内側には結構な数の導電テープが使われてました。テープを剥がさないと、電源にたどり着けない!

FTD-W924ADSR/SV の内部

電源は金属シールドの内側に配置されているので、導電テープをゆっくり剥がして、その下のネジを緩めて、配線プラグを外して、、、、電源にたどり着くまで1時間くらいかかりました。(配線がわからないため。内部構造がわかってしまえば10分程度の作業。)

FTD-W924ADSR 内部構造

電源基盤(ロジックボードと基盤がプラグで直接接続されていた)を筐体から取り出すのもひと苦労でした。

液晶モニターの電源基盤上コンデンサー

取り出して眺めてびっくり。これはひどい。すべてのコンデンサーのキャップが膨れ上がっています!完全に電解コンデンサーの故障だわ。

Power LEDが青色点滅するのって、電源異常を示していたんだ!スリープとばかり思ってました。
これじゃ、動作しないのもわかる。膨れているからといって、6個全部が機能しなくなっているとは思いませんが、故障原因がどのコンデンサーなのかわかりません。修理するには膨れているコンデンサーを全部取り換えるしかない!

ATX電源の時のように、壊れているコンデンサーがはっきりしている場合なら、パーツ交換でいいでしょう。しかし、6個全部替えないといけません。半田で固定されている部品を抜き取るのって大変なのよ。
はぁ~。ため息が出る。

膨らんだコンデンサーの内容をチェックしたところ、

  • 1000μF 10V x2
  • 470μF 25V x3
  • 470μF 10V x1

という容量。1000μF 10V は、電源修理に使ったのと同じパラメータなので、物理サイズは異なるものの余ったものを流用できそう。470μFのものは購入が必要。

またもやAmazon.co.jp にお世話になりました。

 

コンデンサー1個の価格は50円とか100円なんですが、10個とか20個単位で買うしかないんですよねぇ。なので、今回もパーツ購入代金、約2000円。

二日程度でパーツが到着。

大変だったのは、やっぱり、電解コンデンサー6個の交換作業。3タイプのコンデンサーがあって、しかも極性を間違えないようにしないといけない(Buffaloの基盤は、極性がわかりやすく書いてあるので作業が楽)ので、一個ずつ半田を解かして吸い取ってコンデンサーを基盤から抜いて、新しいパーツを取り付けて、リードを切断して、、、、を6回繰り返し。とにかく、忍耐が必要な作業でした。

FTD-W924ADSR 電解コンデンサー交換

6か所のうち、赤丸の4個のコンデンサーは取り外したコンデンサーのサイズとほぼ同じものを取り付けましたが、黄色丸の2個(1000μF 10V)は、電源修理用に購入したものを流用したのでちょっと細くなりました。約2時間掛けて半田づけ作業終了。

基盤を元に戻して動作確認。電源LEDはブルーに点灯。PCにつなぐと画面に表示が現れました!
やったね~。

元通りに組み立てて、接続し直したところ、無事にBIOS画面が表示されました。

電源用電解コンデンサーの交換でFTD-W924ADSRが復活修理完了!

今回の自己修理についての考察:

故障診断や原因の特定、電源修理、動作確認を含めると、初回なので6時間程度の作業となりました。
修理コストは、必要なパーツをバラで購入できるのだったら600円といいたいところですが、ロットでしか購入できなかったので、約2000円掛かりました。(1000μF 10Vを流用できなかったら、3000円掛かってた。)

修理費用とモノの価値が釣り合うかどうか?
今、Buffalo FTD-W924ADSR/SV を2000円で売れるか?と考えると、1440 x 900ドット HDサイズ以下の解像度で、HDMIポートも付いていないので、修理代に見合う価値はないでしょうね。
じゃあ、捨てればよかったのか?と、考えると、動作確認時だけPCを使う機会(OSインストールはリモートデスクトップ接続はできないし、CPUスイッチを使うより直結で使う方が便利。)は結構あるので、保管スペースを除けば、モニターはあっても困らないパーツですから、無駄な修理ではなかったと思います。

液晶パネル割れやバックライト寿命など、ユーザーではどうしようもない故障は修理をあきらめざるを得ませんが、外観に問題はなく電源に問題があるパーツの自前修理を行ってみて感じたのは、メーカが修理対応を行わなくなった後(修理出来ても非常に高価な場合)の自前修理のことまで考えると、デザイン重視の大手メーカー製パソコンより、周辺機器メーカーが出している、メンテナンスしやすい機器の方が環境負荷が低いってこと。

ひょっとして、以前廃棄したIO DATAの地デジ対応PCモニターも、本当はコンデンサーが1個破損しただけだったんじゃないか?と、一度も開けずに廃棄してしまったことを、今、ちょっと後悔しています。メーカーと修理屋さんには連絡して、ダメだってことで廃棄したんですけどね~。今回の19インチモニターよりも遥かに気に入っていたモニターだったので、自分の目で確認しなかったことをちょっと後悔しています。

今後、PCモニターを買うなら、電源内蔵タイプのものより、(ケーブル取り回しを妥協できるなら)電源アダプタータイプの方が故障したパーツを特定しやすいのでいいかもね。

コンデンサーは消耗品なんですが、壊れない備品と思っている液晶ディスプレイの中で壊れてしまっていたので、廃棄を決断する寸前まで行ってしまいました。廃棄しなくてよかったです。
10年後も使っているとは思わないけど、使い続けていたら、もう一回修理が必要になるのかな。

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