PHS終了で、willcomlive.jp メールドメイン消滅

ここ数日、仕事関係のメールのやり取りに使っていたアドレスのメールボックスに、メッセージが一通も届いていないことに気が付きました。2021/02/02 の午前中に何通かメッセージが到着したのを最後に、その後到着するメールがありません。

2010年に、PHSスマートフォンのウィルコム Hybrid W-Zero3を購入して、その後2016年まで使用していた関係で、xxxxx@yo.willcomlive.jp というメールアドレスを使用していました。○○.willcomlive.jp というメールアドレスはウィルコムっぽいアドレスですが、実際にはHotmail(outlook.com)がメールサーバーとなっており、実態はOutlook.com のHotmail です。

Hotmail なので、Windowsやモバイルデバイスでの設定が簡単。アプリがないところでも、Webメールとしても使え、PHSを解約した後も、メールアドレスは使い続けていました。

試しに別のアドレスから自分宛に送ってみても届かない。メールボックスにはアクセス出来るし、特にエラーも無い。一体何が起きてる?

システムトラブルかな?と思っていたものの、3日以上メールの到着がないのは奇妙なので、いろいろテストを始めました。Webメールから、別の個人メールアドレスに送信したり、別プロバイダーのメールアドレスからメールを送ってみたり。一部正常に到着するメールもあったものの、その他にアドレスにはメールを送れないし、奇妙なのは、不達メールさえ戻ってこない。

メールサーバーをnslookup してようやく理解出来ました。○○.willcomlive.jp のメールドメインが消滅している!ってことに。MXレコードが存在しないドメイン(= 存在しないメールアドレスから)のメールなので、迷惑メールとして処理されたものと推測しました。または、まだスプールの底にたまったままになっているか。
そういえば、先月末、ラジオでPHSが終了するという話が流れていました。ウィルコムが Y-Mobileになったあとも willcomlive.jp ドメインのメールは継続して使えていたので気にしていなかったのですが、このタイミングで使えなくなったということは、PHS終了と連動してwillcomlive.jp ドメインメールアドレスも消されてしまったの??ドメイン維持にはコストが掛かりますからね。
既にPHSは解約しているので、キャリアからドメイン消滅の連絡が来ることはないのでしょうけど、PHS解約して5年が経過して、PHS終了の影響を受けるとは、、、、、、涙、涙。(正確な理由はわかりませんけどね。)腹立つのは、Hotmailをメールサーバーとしていた willcomlive.jp が消滅して、Softbank がメールサーバーを抱えていた willcom.com、willcom.jp、pdx.ne.jp は、まだそのまま残っていること。

無料メールサービスなので文句は言えませんけど、サブのメールアドレスとして活用していたアドレスなのでショックはでかい。

メールアドレスは他にもあるから困りませんが、今までコミュニケーションしていたユーザーへの連絡が、完全に後手に回ってしまいました。メールアドレスと連動しているサービスアカウントを洗い出して手続きしないといけません。今後1週間くらいバタバタでしょうね。

2022/07/11 追記:

その後も、時々、○○.willcomlive.jp ドメインに関する電子メールトラブルに、遅ればせながら気が付いたという人々が少数いるようです。

結局のところ willcomlive.jp ドメインメール終了の扱いの真相はわからないのですが、多分こうだったんだろうと私の推論を記述しておくことにします。

そもそも willcomlive.jp ドメインって、誰のものだったのか?
これは、一般人の私にとって、過去に遡ってドメイン情報を調べるすべがないため想像するしかないのですが、おそらく、ウィルコムのものではなかったと考えます。
PHSが終了し、Willcomlive.jp ドメインメールが使えなくなった時点で、「株式会社インターミクス」という会社が保持しているドメインになっていました。その時は、この会社がどんな会社か調べなかったのですが、その後、偶然、W-Zero3向けアプリを提供している会社だと、わかりました。

ここで、ようやく全体像が見えてきました。willcomlive.jp ドメインのHotmail/outlookメール利用者は、特に気にすることなく、ウィルコムが管理しているメールアドレスだろうと思って使っていたドメイン、実は最初から(?)ウィルコムのものじゃなかったというわけです。多分ね。

ウィルコムがY mobileに買われた時、メールドメインは移管対象にもならなかったんでしょう。Ymobile切替時点でwillcomlive.jp メールが使えなくなったり、契約者が解約する時点でアドレスが使えなくなるのなら、「ああ、そんなものなんだ」と利用者はあきらめもつきますが、実態はOutlook/Hotmail なので、ドメインを持っているインターミクスは、利用者情報を知る術がないってわけです。アカウント文字列は、利用者が勝手に決めますからね。この情報はMicrosoftが管理していることになります。

ドメインサーバーの管理は、実はとっても簡単で、飛び交うメールの通数に応じた能力のサーバー(1GHzのCPUを搭載したDNSサーバーで十分。ハード的には5000円もあれば十分作れる)があれば、運用できます。一旦稼働させたら後は放置しておくだけでいい。問題は運用コスト。willcomlive.jp はこれ以上利用者が増えることもないので、DNSレコードのメンテナンスは不要。通電して動かしておけばいいのですが、回線代、電気代、DNSアプリやOSのメンテナンスは必要です。大した手間ではありませんが、突発的にセキュリティーホールが見つかったりハードウェア故障が起きると、結構面倒。外部のどこかのサーバーに運用をお願いするのが楽ですが、そうすると利用料金が発生します。すでにビジネスが見込めなくなっているデバイス用のメール運営に、どれだけ運用コストを掛け続けますか?ってこと。100%赤字のサービスです。

どこかで撤退しなくちゃいけないわけですが、デバイスメーカーじゃなく、アプリ開発会社なので利用者情報を把握する手段が無い!キャリアだったら利用者全員に廃止案内を送るのがいいのですが、利用者アドレス情報を持っているのはマイクロソフト。そして、利用者情報は個人情報保護法のせいで入手は困難。仮に、インターミクスが、案内状を送れたとしても、利用者はキャリアのサービスと認識しているわけですから、詐欺メール?と思う程度で、ちゃんと読まなかったでしょうね。キャリアと交渉して、キャリアの全契約者に案内することは出来たでしょうが、すでに回線は解約したけど、メールだけ使っているユーザーには届けるすべはない。

こういう背景で、案内を出すこともなく、PHS停波に合わせて、DNSのMX情報を止めちゃったんじゃないかな。

以上が私の推論。

さて、問題の、willcomlive.jp ドメイン、2022/07/11時点では、お名前.com で、簡単に購入できる状態ではない形で管理されているようです。今の時点では、誰かが勝手に再利用できる状態ではなさそう。

Comments

  1. 初めまして。検索してたどり着きました。私もまったく同じ現象で、2/2午後から受信できていません。謎なのはこのアドレスから送信ができるということ。ドメインが消滅しているわけではないのでしょうか。

    1. willcomlive.jp ドメイン自体は、株式会社インターミクス という会社が保持していて、
      [有効期限] 2021/06/30
      と、なっています。
      問題は、それを保持するためのDNSシステムが今も運用されているか?コストを誰が負担しているか?ということです。

      メールを使用するためには、willcomlive.jp 配下のサブドメインの MX レコードが設定されている必要があります。昨日検索してみたところ、○○.willcomlive.jp のMXレコードが丸ごと無くなっていました。
      今は、Hotmail.comを利用しているメールサーバー同士のキャッシュやローカル設定に依存して動いているようです。
      例えば、○○.willcomlive.jp → Hotmail を利用しているメールサーバー であれば、送信することが出来るかもしれません。でも、○○.willcomlive.jp→@icloud.com へは送信できないと思います。組織が異なりますからね。
      hotmail の外宛てメールを送ると、送信元アドレスがDNSから無くなっているので、存在しないドメインからのメールという扱いになり、普通のメールサーバーでは迷惑メールとして受信拒否されると思います。場合によっては、不達メールの戻し先も存在しなくなっているので、不達メールさえ戻ってこないことになるかもしれません。

      最初はただのシステム障害だろうと思っていたのですが、いつまでも回復しないし、DNS情報もなくなっているのでサービス終了だと思います。
      実際のところを示す情報は見つかっていませんので、私の推測ですが、終わったサービスのコストを負担する組織はないででしょう。

      1. 返信ありがとうございます。予告もなしにいきなりサービス廃止というのは、主要通信インフラを担っている企業としてはちょっと信じられないやり方ですよね。いくら少数しか使っていないとしても。各方面への連絡や登録先のアドレス変更などなど、見当がつかずちょっと途方に暮れています。

        1. こういうユーザーへの配慮を巡らすことが出来ないのがソフトバンクとその関連会社ですね。Hybrid W-Zero3を解約した時点で、Willcomlive.jp ドメインメールも、別アドレスに移行すればこういう罠に掛かることもなかったのですが、継続利用したためにえらい目にあいました。

          ウィルコムを引き継ぐ時の契約事項がどうなっていたかは知るよしもありませんが、利用者から見える引き継ぎ会社はY-Mobileと言わざるをえないでしょう。
          実際に、willcomlive.jp ドメイン管理がY-Mobileに引き継がれたのか?それとも、ウィルコムの精算会社が引き継いで、ウィルコム-Hotmail間でメールのユーザーサポートを続けてくれていたの?そうなら、今までよく続けてくれていたと感謝の言葉を掛けるしかないでしょう。

          さて、willcomlive.jp アドレスメールが使えなくなった後に利用者はどうするか?ですが、メールが使えないだけでMicrosoftアカウントとしての機能は残っていますので、outlook.comかoutlook.jp ドメインのエイリアスメールを取れば、電子メールは復活します。
          ここまでは簡単ですが、その他が大変。
          今までwillcomlive.jp アドレスでメールののやり取りをしていた人に対してのメールアドレス変更連絡。メールマガジン購読とかしていたら、全部登録やり直し。SNSのログインアドレスとか。過去メールを掘り返して、関係ありそうなメールを全部登録し直し。
          その他、Windowsログインにwillcomliveアドレスを使っていたら、これも付け替えしないといけません。Microsoft関係だと、OneDrive, skype, Microsoft store, Office365あたり。

          気が遠くなります。このことはウィルコムがソフトバンク系になったところで、全ての精算を行わなかった私のミスですが、全ての移行が終わって、平穏が訪れるのはいつになることやら。

          ソフトバンク系のサービスを利用すると、とんでもない落とし穴に落ちますねぇ。いや、落とされたのか。

          1. マイクロソフトに確認したところ、マイクロソフトアカウントとしては継続使用して差し支えないそうなので、エイリアスにアドレスを1つ追加してそれを個人用に差し替える作業をしているところです。ログインするたびにはらわた煮えくりかえりそう(笑)

  2. 初めまして。私はwillcomlive.jpをMicrosoftアカウントとして利用していたのですが、メインのメールアドレスは別にあって、受信が出来ない状況を全く気がつきませんでした。最近Microsoftから「Outlook.com アカウントで異常なアクティビティが発生していることに気付きました。お客様を保護するため、アカウントを一時的にブロックしています。・・・」とのメールが届いて、それでメールが受信出来ない事に気づきました。Microsoftアカウントとしては機能していた事は不思議に思ったのですが、原因や復旧方法を調べても全く分からず、途方に暮れていました。送受信を復旧させないと何かの理由で本人確認が必要となった際、面倒な事になると思ったら、とたんに焦りました。検索ワードを変えて方法を探してみたら、ここにたどり着き、全て解決しました。復旧は不可能なので、早速メールアドレスをoutlook.jpに変更。ありがとうございました。

    1. 約1年遅れで気づかれましたか?(笑)

      結局のところ、Y-MobileやWillcomの清算会社などから、willcomlive.jp ドメイン消滅に関する情報は出て来ませんでした。無料サービスというのは、文句を言うところが無いので、時に怖い思いをしますね。

      私の(推測)情報が役に立ってよかったです。

  3. 日本で3人は、willcomlive.jpをその生涯の最後まで使っていたということですね(笑)。その節はお世話になりました。

    1. (笑)最低3人は。

      twitter で willcomlive.jp をキーワード検索すると、もう少しはこの話題が見つかるので、5人くらいはいたかも。
      でも、確かに炎上が小さい印象ですね。

      さて、現実的な問題は、willcomlive.jp ドメインがドメインリセーラーの管理ポストに入ったようで、もうしばらくすると誰かがお金を払って再利用可能になるかもしれません。
      そうすると、MXレコードを自由に設定できるようになるので、現在不達状態のwillcomlive.jp ドメイン宛てメールを総取りで受信できる人が現れます。その人に悪意があると、、、、、、
      これが、期限切れドメイン処理の怖いところですわ。

  4. 久々にメール使おうとして受信できないことに気づき、ここにたどり着きました。マイクロソフトアカウントとして使っているのでどうしよう状態、新規にアカウント作らなきゃいけないのかしら?

    1. 約1年遅れでの遭遇ですね。
      xx.willcomlive.jp はEメールのドメインとしては使えなくなりましたが、マイクロソフトアカウントとしては今でも有効で、Microsoftサービスへのログインは従来通り可能ですよ。
      ただし、ログインに必要な情報をEmailで受け取るように設定されている場合は、情報を受け取ることが出来ないのでアウト!

      パスワードを覚えていて、outlook.comにログインできれば、MicrosoftのOutlookサービスを開いて、新しいメールアドレスを追加設定してメインアドレスに切替れば、以後、旧メールボックスは新メールアドレスの受信サーバーとなりますので、過去メールも残っており、何も失うものはありません。PCやOutlook.comへのログインは新しいアドレスで行えばサービスを継続して受けられます。

      Willcomlive.jp で受信していたメールサービスを新しいアドレスに一つずつ手動で切り替えすればいいのですが、切替に旧アドレスに届くメール内情報が必要な場合もアウト。

      いずれにせよ、早目に切替処理しておくことが重要だと思います。

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