Androidフィーチャーフォンにapkを導入する

Android OSベースのフィーチャーフォン(ガラホ)と格安SIMの組み合わせを利用したいと、いろいろ調査テストを行ってきました
目的は、電話とメール用だけにフィーチャーフォンを使用している家族の通信コストを削減する。また、携帯電話を使用している近所の親族も多いのでそのためのテストでしたが、二つ折り携帯電話はメイン画面とテンキーが内側に隠れる形で触れても誤動作する心配が無く、私はPHSを使っていた頃からその形状好きでした。試行錯誤しているうちに、メッセージ受信端末として安価に持ち歩けるなら、いいかも と思い始めたところでした。

ところが、ガラケーとガラホ、元々の対応キャリア以外との組み合わせで使おうとすると、様々な問題が発生することが分かりました。

  1. ガラケーの場合、APN設定をATコマンドで行う必要があり、更に必ずしも元キャリア以外の設定に変更出来る訳ではない。
  2. APN設定出来たとしても、メールアプリが元キャリアメール以外は対応していない機種が殆どで(SH-01JとSH-N01はPCメール利用可能)、PCメールにに対応しているアプリを別途自分でインストールしなくてはならない。OSがAndroidではないガラケーの場合、外部メールソフトインストールは(おそらく)不可能。
  3. OSがAndroidのフィーチャーフォン、つまりガラホの場合、Google Playストアが入っていないため、Androidスマートフォンのように自由にアプリの追加削除はできません。

ここまでが、前回のメモ に書いた内容です。

余談ですが、2016年以降に発売されたDocomoやAUから販売されたガラホはSIMロック解除に対応しているようです。(Softbankは興味がないので調べていません。)上記1-3の状況であるガラホの立場を考えると、フィーチャーフォンのSIMロック解除って意味あるの?って考えます。SIMロックが掛かっているより解除されている方が良いこと良いのですけどね。

SIMロック解除したとしても、キャリア切り替えの意味があるのは通話とSMSだけです。PCメールアプリが使える機種はごく僅か。その他は Playストアが使えない訳ですから、アプリのインストールは出来ないし、AU→Docomo、Docomo→AU と端末持ち込みでキャリアを切り替えた場合、キャリアのメールってどうやって受信するんでしょう?

先日の Docomo AQUOS SH-01J 購入後に、いろいろ確認したいことが出て来たので、SIMロック解除されたAU GRATINA 4G KYF31 を調達しました。

 

GRATINA 4G KYF31

SIMロック解除されていて、APN設定を行うだけでDocomo系格安SIMが利用可能です。実際、OCN mobile one 4G用APNを設定すると、アンテナピクトがアクティブになりましたが、最初は3G接続表示のままで、これは内蔵アンテナが4G未対応なのかな?と思っていたら、1時間くらいして4Gに切り替わっていることに気付きました。
ここまでの設定は SH-01Jと同じ。

ここからが大変で、ガラホであるものの、SH-01J と異なりPCメール用アプリは入っていません。

Web上を検索したところ、ガラホに新しいアプリケーションをインストールするためには、

  1. Google Playストアなどから目的のアプリケーションパッケージ apk をダウンロードする。
  2. ガラホを操作して、ダウンロードした apk をインストールする。

という流れということで、多くの情報が見つかります。

https://king.mineo.jp/my/2fc1e7465875cda6/reviews/item/22395

http://aquosk.blog.fc2.com/blog-entry-32.html

https://bbs.kakaku.com/bbs/J0000022994/SortID=20692118/

ところが、Android のようにソフトウェア仕様変更が激しい世界では、Webページの情報どおりに作業したのに、結果がNG。既に通用しなくなっているインストール方法になってしまっているようです。方針としては役に立ちますが。OSがもっと古い2017年頃なら適用できたんでしょうね。

何がうまく行かないか書くと、まず、WebサイトやWebメーラーから .apk ファイルをダウンロード出来ません。apk であることが分かった途端、ガラホがダウンロードを拒否します。
どこかのWebメールに添付すれば良さそうに見えますが、結局 Gratina 4G KYF31 は、apkのダウンロードを認めてくれません。拡張子を .apk から別のものに変更すればダウンロード出来ますが、今度はインストール用ファイルとして認識されません。.ap_ としてダウンロードして、ガラホ上で.apk に替えても「再生できません」となります。
じゃあ、ネットワークでの apk転送を諦めて、SDメモリやUSBケーブルでKYF31へファイル転送すればどうか?これも apk ファイルを選択して実行すると、「再生出来ません」と出て終わり。(こうなるから、メールに添付して送り、ダウンロードして1回だけのインストールチャンスに賭ける訳なんですが。)

要するに現時点では、普通にインストールしようとすると、apkをダウンロードする段階とインストールを実行する段階で蹴られる訳です。過去には実行出来ていたんでしょうね。

かなりの確率でインストールできるファイル転送方法として 「ESファイルエクスプローラー」 がありますが、このアプリは機能は優秀なもののかなり怪しいアプリで、アプリを入れると端末データを抜かれるため挑戦しませんでした。

やむを得ず、面倒ですが、確実に apkファイルをインストールできる方法を使うことにしました。

Android SDK を使う

携帯電話だけで済ませようと思っていたんですが、更にUSBケーブルとパソコンを使ってインストールすることにします。

具体的には adb (Android Debug Bridge)を使う事にします。端末をUSBデバッグモードにし、USBケーブルで接続し、パソコンから端末を制御します。Android アプリ開発環境の一部を使う訳なので、メーカーの思惑を無視してapkパッケージファイルをインストールできます。USBケーブルは、充電、通信兼用のもの(Androidスマートフォンに付属しているもの)を使います。

adb ダウンロード

最初のハードルは、SDKを見つけること。このURLを見つけるのに苦労しました。

https://developer.android.com/studio/releases/platform-tools から SDK platform tools をダウンロードしてきます。

Windows10 PCを使うつもりで、「Download SDK Platform-Tools for Windows」のリンクからZIPファイルをダウンロード。
展開して、何処か適当な場所に置きます。私は、D:\sdk\adb.exe となるよう、D:以下にフォルダー名を変更して置きました。(SYSTEM環境変数 PATHに含める手もあります。)これでインストール完了。

Android SDK platform toolを dドライブに展開

apkファイルダウンロード

正式には Google Playストアーからダウンロードすべきなんでしょうが、Playストアーからはインストールはできるものの工夫しないとダウンロードは出来ません。ということで、apkpure.com からダウンロードすることにします。

apkpure.com が安全なサイトかどうかは分かりませんが、この規模でこの内容なら信用できそうです。

私が試したいのは、

  • 050 plus
  • Outlook
  • Gmail
  • Google Playストア

など。050 plus が満足に使えるなら、音声SIM、要らないじゃん。

インストールしたいパッケージを選択してダウンロードしておきます。中にはx86 Android バージョンのファイルもありますので、バージョンを確認して Arm用の apkファイルをダウンロードして、使い易いフォルダーにまとめておきます。私は、Download folder をそのまま使いました。
ダウンロードしたファイルは、後で手入力することになりますので、わかりやすく短い名前に変更して置くと便利です。(Tabで補完するという手もありますけどね。)

adb 起動

<ガラホ側で行うこと>

  1. USBデバッグモードに切り替える。GRATINA 4G の場合、
    1. 設定アイコンから「その他の設定」→「端末情報」→「ビルド番号」を選択肢、7回連打
    2. 一つ前のメニューに戻ると「開発者向けオプション」というメニューが現れています。
    3. 「USBデバッグ」をチェック
  2. 管理者として コマンドプロンプト CMD.exe を実行します。
  3. ひょっとすると、「その他の設定」→「セキュリティー」→「提供元不明のアプリ」にチェックを入れないといけないかも。提供元不明のアプリインストール許可
  4. adb を起動すると、初回、端末側にフィンガープリントの確認メッセージが表示されますので、許可します。

<パソコン側で行う操作>

  1. その後、adb install <package name.apk> という書式で、インストールを行います。
    以下は、Gmail 用の apk を名前短縮して保存した後、インストールした様子です。
    まず、apkファイルをダウンロードしたフォルダーにcdして、その後コマンド発行。
C:\Users\sdk\Downloads>d:\sdk\adb install gmail.apk
* daemon not running; starting now at tcp:5037
* daemon started successfully
Performing Push Install
gmail.apk: 1 file pushed. 2.6 MB/s (26706453 bytes in 9.907s)
        pkg: /data/local/tmp/gmail.apk
Success

こんな感じで、その他のアプリもインストールします。アプリインストール後、ガラホの画面には以下のメッセージが出ていますので、アプリ毎「制限して使用する」、「制限せずに使用する」を選んでおきます。apkインストール後、データ通信を行うかどうかを設定する

apkインストール後

アプリインストールが成功したとメッセージが後ですが、アプリは自動的には表示されませんので、アプリのカスタムメニューで登録しておきます。

Gratina 4G カスタムメニュー現時点では、Outlook、050plus はインストルし使用することが出来ましたが、Gmail、Play store は依存するアプリケーション Google Play開発者サービス を見つけることができず、使用できていません。
次の操作で、消してしまうことにします。

apkの削除

  1. 削除は adb uninstall パッケージ名 で行いますが、パッケージ名はインストール時の名称と異なりますので、削除したいパッケージ名を見つけないといけません。
  2. 削除したいパッケージ名を探す
    まず、adb shell pm list package -3 と発行する。
    これは、adb shell のところまでが、ガラホのOSに直接コマンドを送るという意味で、pm 以下がコマンド。
    pm list package -3 がパッケージリストから3rd party製アプリだけ表示するオプション。
    -f を付けるとコマンドラインに指定するための文字列(=の右側)も一緒に表示してくれます。(以下青字の部分)
    この青文字の部分をパッケージ名として使います。
C:\Users\sdk\Downloads>d:\sdk\adb shell pm list package -3 -f
package:/data/app/com.android.vending-1/base.apk=com.android.vending
package:/data/app/com.google.android.gm-1/base.apk=com.google.android.gm
package:/data/app/com.microsoft.office.outlook-1/base.apk=com.microsoft.office.outlook
package:/data/app/com.ntt.voip.android.com050plus-1/base.apk=com.ntt.voip.android.com050plus
  1. Outlookと050 plus は名前を見ただけで分かりますが、googleアプリは -3 オプションを使わないと発見するのが困難。OSメーカーがアプリを作るとこういうことになるという悪い例ですね。
    現時点で、Google Play開発者サービスがインストールできず、Gmail、Playストアが使えませんでしたので、次のコマンドで消去します。
  2. adb uninstall com.android.vending
    adb uninstall com.google.android.gm
C:\Users\sdk\Downloads>d:\sdk\adb uninstall com.android.vending
Success

C:\Users\sdk\Downloads>d:\sdk\adb uninstall com.google.android.gm
Success

C:\Users\sdk\Downloads>d:\sdk\adb shell pm list package -3 -f
package:/data/app/com.microsoft.office.outlook-1/base.apk=com.microsoft.office.outlook
package:/data/app/com.ntt.voip.android.com050plus-1/base.apk=com.ntt.voip.android.com050plus

無事に、GmailとPlayストアを抜けました。

050plus

モバイル回線として OCN mobile one 格安SIMを選択すると、割安で050 plus IP電話を使用できることから、 音声SIMを契約しなくても通話ができ、通信料金を節約できます。

050 plusアプリの初期設定画面に電話番号とパスワードを入力すると、アプリが利用可能になります。

050plusの初期設定画面設定が完了すると、携帯電話の電源を再投入した場合、自動的に050plusが起動するように出来ます。050plusのキーパッド画面通話品質は、相手もIP電話の場合、特に不便は感じない程度。一般固定電話や携帯電話の場合はテストしていません。

使い勝手は、クロスパッドでボタンを移動した様子が分からないので、あまりよくありません。タッチポインターとテンキーを組み合わせて使う事になります。

Outlook

Outlookに関しては、機能はするものの、テンキーで利用することは考えられていないアプリのため、タッチポインターを使わないと思うようにメニューを移動できません。まあ、受信したメールを読むだけと割り切って使うことが前提でしょう。

タッチポインターを苦労なく使いこなせれば、スマートフォン同様に使いこなせるでしょう。

ガラホへのapk導入のまとめ

今回、Gratina 4G ガラホと格安SIMの組み合わせで便利に使えるように調査とテストを行ってきましたが、あらためて大手キャリア端末が含む悪意を確認することとなりました。SIMロック解除してもキャリアを替えられないじゃないか!
キャリアの立場で考えれば、ガラホとスマートフォンが並んでいてガラホを選択するユーザーに対してPlayストアを公開してしまったら、設定や使い方をサポートする業務は大変になるんでしょうね。ガラホはスマートフォンの半分程度の保存領域しかありませんからバンバンアプリを入れられても困る訳です。

ガラホに自分でアプリケーションパッケージ apkを導入して使いたいユーザーは、そんなキャリアの都合は考えず、PCに adb をインストールしてUSBケーブルで接続してしまえば余計な手間を掛けずに、アプリの出し入れが可能になります。私も、まだadbを使い始めてから3日程度なので、この程度のことしか分かっていません。あまり深入りしたいとは思いませんが、gmailくらいは使えるようにしたいところです。

ガシガシにカスタマイズして使いたいなら、最初からスマホを使えばいいと思います。

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