2017/1/11 朝、目をさまして外の世界を見ると、少し雪が積もっていました。
とはいえ、スノータイヤの長距離走行テストには適当な積雪量と言えます。どうしてもやらなければいけない案件を抱えていたので、PCX150 + iRC SN12 で雪道走行にチャレンジしました。
走行を始めた時は不安でした。最初は上の写真でわかるとおりシャーベット状の雪道。走行速度は、自然と40km/h 以下にになります。最初はドキドキで、自宅に引き返そうかと思いましたが、この程度の道にはすぐに慣れてきました。ところどころ、車の通行量が多いらしく雪が踏み固められた場所や橋の上がありますが、こういうところは速度を落として両足を出して走行することで対応。
約8kmくらい走ると、交通量が少なく車の通行跡はあるものの雪で路面が全く見えない道路に出ました。途端にバイクが安定。スノータイヤはすごいわ!
残念ながら走りやすい区間は数kmで終わり、国道2号線へ。
さすがに2号線は交通量が多いためか雪が溶けるかシャーベット状になっていて、安心して走行を始めました。しかし安心したのが悪かった〜。
ず〜とシャーベット状の道路が続いていた登り坂を快適に40km/hくらいで走行中、左前方に軽トラがハザードを出して寄せて止まっていました。どうしたんだろう?と思いながら横を抜けてゆくと、次の瞬間、こけました。(涙)走行を始めて約18km地点。
車体が右側に倒れたのですが、倒れた直後にバイクが滑る滑る。登り坂なのに10m以上滑った感じです。私は右肩から落ちてヘルメットに衝撃を感じた後バイクとは別に滑り、バイクの手前5mくらいで止まりましたが、滑った滑った。何が原因で倒れたのかさっぱりわかりませんでしたが、立ち上がろうとしてわかりました。滑って歩けないの。
シャーベット状だと思っていた道路は、踏み固められて氷になっていたようです。それでも、バイクのところまで行きなんとかPCX150を引き起こし、路肩に止めました。後続車両を見てみると、離れた場所に止まってくれていました。ホッ。先ほどの軽トラは、休んでいたんじゃなくて、坂を上れなくなって待避していたのね〜。そう気が付いていれば、両足を出してもっと慎重に運転していたのに・・・・・(←本当か?)
恐ろしいことに、止まってくれた後続車もスリップして発進できなくなったようです。申し訳ないことをしました。
さて、バイクの状態を見ると、右のミラーがフラフラ状態。固定されていません。しかし割れてもいません。シールドは無傷。右側面には傷が出来たようですが、氷が貼り付いていてよく分かりません。フロントの内側、メーターパネルの内側あたりが半分外れ掛けて、イグニッションキーの頭あたりまで外れています。それでもバイクの運転自体には問題無さそうです。氷のせいで滑りましたが、氷のおかげでダメージは小さそう。着ている防寒服とカッパは、なんと無傷。
やむなく、バイクをモトビルド・フロンティアまで持ち込んで修理を依頼しました。
仕事には代替手段で行くことになりましたが、当日中に直してもらえました。パーツが外れただけなので、ダメージはあるものの、当日の夜に乗って帰ることが出来ました。
バイクの被害状況は以下。
私は、どんな転び方をしたのかわからなかったのですが、モトビルド・フロンティアさんが傷跡から解説してくれました。バイクレース参加される方なので、転倒と故障する場所に関する知識が豊富。
フロントが滑ったんだそうです。それで右に倒れて、車体が横になりながらズルズルと滑ったんだそうです。
今回もPCX150に装備している、不細工な安物リアトップボックスが、車体が傷つくのを守ってくれました。(以下の写真)でかくて不細工なボックスなのですが、横幅が広く、バイクが倒れた時、車体ではなく、ボックスが受けてくれたため後部が救われました。
ぐらぐらになっていた右側バックミラーは無傷。本当に傷跡さえ無し。
頭に衝撃を感じたのですが、ヘルメットも無傷。とっても幸運でしたよ。ちなみに、ボックスも無傷。
純正リアボックスだとスリムなためどうだっただろうか?
傷付いたパーツを全部交換すると、ラフな数字で パーツだけで3万円以上。工賃を入れると5万円オーバーだそうです。購入してから1年も経たずに、とうとう傷付けてしまいました。涙、涙。
スノータイヤの雪道走行性能を試したかったので冒険をしましたけど、高く付きましたよ。反面、バイク スノータイヤが有効な道と、走っちゃ駄目な道路状態、気をつければ走っても大丈夫な条件がはっきりとわかりました。
- 積雪 数cm程度の踏み固められていない積もったばかりの道なら安心して走ることが出来ます。
- 荒れて、シャーベット状になっているところも、道が見える昼間に注意して走るなら大丈夫。
- 交通量が多く車によって踏み固められ、氷になっているアイスバン上の道はスノータイヤでも走っちゃ駄目。(ただし、ノーマルタイヤと違い、アクセルワークでかなりコントロールできるので、気が付いたらアイスバン上だった場合も両足を出してゆっくりアクセルコントロールすれば脱出可能です。)
絶対に雪道を走らないと決めているなら、バイクのスノータイヤは不要でしょう。しかし、バイクで通勤したのはいいけど帰りに雪が積もっていたよ〜というケースが想定されるなら、冬になったらスノータイヤと交換しておくことは有効です。昼間降り始めた雪なら、家に帰り着くまで十分雪道走行を可能にしてくれるはずです。そして翌日は乗らないで、雪解けを待つこと。
足つき性が良くてスノータイヤを履かせることが出来る車種なら数cm程度の雪道なら問題ないかも知れません。例えるならスーパーカブや、リード、Dio あたり。
今回一番気持ちよかったのが、真っ白な路面をスノータイヤで走ることが出来たこと。(例えるならこのページ一番上の写真;道路ではありませんが;のように見える道路。) 踏み固められていない雪道の走行は滅多に出来る事じゃないので、そのグリップ感触を体験できたことは貴重だったと満足しています。