PCX から PCX150 に乗り替えて約2ヶ月が経過しました。
最初は低速からPCX以上のトルクがあって乗りやすく、50km/L 以上の燃費を実現することも比較的簡単なので、PCXからアップグレードして良かった〜と感じていました。それもすぐに慣れてしまうんですよね。
運転特性に慣れたら、次は、どの程度PCXの平均燃費に迫れるか?というポイントに興味が移りました。
PCXとPCX150の違いはハードウェア的にはエンジンの排気量だけ。車重は1kgしか違いません。排気量が違うことによるソフトウェアの違いはあるでしょうけど車体重量には影響しませんから、PCX125並の平均燃費を実現できるのでは?と期待していました。
しかし結果は、燃費を延ばすのは難しい!ってことです。燃費だけを評価すると、当たり前ですが 排気量が小さいPCX の方が簡単。
これは、PCX150 の性能と言うより、150cc という排気量から来る自動車専用道路の走行、低速トルクを過信して雑なアクセルワークを行っていることによるものだと思います。ついつい、ちょっとした渋滞を避けるために自動車専用道路を走ったり、坂道手前で十分加速せずに坂道に差し掛かってから力任せでアクセルを開いたりしています。要するにライダーの人間性の問題によって、50km/L は実現できるものの 60km/L を全然越えられないって事。50km/L といったら、4サイクルエンジン搭載の50cc原付バイクの燃費と同じですから、150cc でこの数字というのは悪い数字ではないのですけどね。
そもそも PCX系の ホンダ eSP エンジンのすごいところは、エンジン内のあらゆる摩擦や力のロスを低減する試みを行っていること。そして、「日常よく使う速度での回転域を抑える」事による低燃費の実現なのですが、このページのグラフには車種毎の回転数が示されておらず、自分で経験するしかないというのが残念なところ。スクーターの場合、無段階変速ですから同じ速度で走っていても加速中、減速中、巡航中で回転数は異なる訳ですから、これだ!という回転数は示せないというのは理解できます。
いろいろ体験した結果、PCX150 の場合、70km/h を超える速度で走る場合は、50km/h を実現するのがやっと。自動車専用道路を走り続ける場合は40-48km/L あたりが現実的な数字になるんじゃないでしょうか。これはこれで悪い数字ではないんですけどね。
日常よく使う速度を 40km/h〜60km/h あたりと解釈し、つまり一般道の制限速度を守って走ってみた時に燃費計の数値がどうなるかを確認してみました。
約150km の走行でしたが、結果は良好。燃費計の数値で60km/L を越えますので、おそらく給油時計算値も60km/L に迫ることが出来るでしょう。
まあ、55km/L 以上の燃費で走ることは可能ということの確認が出来たということです。期待した燃費に届かなかったのは、ライダーの心の弱さってことですね。
実際、観光ツーリングでもないのに、PCX150でこのペースで走るのは結構苦痛。
制限速度なんてどうでもいいと思っているとしか思えない車両はいくらでも走っていますからねぇ。後ろに気を遣ってわざわざ道を譲るシーンが多々発生します。十分な動力性能を持っているのに、燃費を優先させて使わない訳ですから楽しくはない。
40km/h くらいで走ると、燃費計の数値が小刻みに上昇して行くのがわかります。40km/h で走り続けることが出来るなら、150cc でも 70km/L くらい行くんじゃないだろうか? 60km/h なら 燃費60km/L くらいが上限かな。50km/h で走り続けるなら、おそらく 60km/L くらいの平均燃費になるはず。
今回の結論としては eSP エンジンは 40 – 60km/h の範囲で走る場合に最も効果を発揮するようだ ということですが、心が弱い人にはそれは苦痛となってしまいます。
環境という視点からは、ガソリン1L を燃やすと、2.3kg の二酸化炭素を発生させることになりますので、運転する限り二酸化炭素を排出せざるを得ないわけで、低燃費で走ることはとっても重要。自分の住居に火を点けながら生活しているなんて人間くらいなものですが、火を点けるにしても自分で消せる小さな火にとどめたいものです。
2017/05/17(今回の最終燃費)
約一週間、40km/h 〜 60km/h の範囲で、できるだけ50km/h で走るように心がけました。
結果として、333km 走って、6.03L 給油しました。計算値は 55.22km/L。
燃費計の平均燃費最終表示は60.8km だったので、誤差が5km/L以上あります。燃費計と計算値の間で、こんなに大きな誤差が発生したのは初めてです。58km/L くらいゆくと期待していたのですが、、、、残念。
運転の仕方次第でPCX150でも55km/L 以上の低燃費を維持できることは証明できました。