久しぶりに友人からPC関係のトラブルレポートが送られてきました。
Windows10 PC用に新しいビデオカードを調達しようと考えたものの、その前に手持ちビデオカードの性能を測っておこうとしてハマったそうです。
今回は、レポートをそのまま貼り付けることが出来なかったため、私が文章に手を加えて公開することになりました。
背景
通常 Core i5 の内蔵HDグラフィックスで使用している Windows10 PC。これに GeForce GT1060 あたりを購入して使おうかと検討を開始。
只購入しただけでは速いな〜で終わってしまうので、その前に前に使っていた GT240 と比較しようと、GT240 の性能を測ることにしたそうです。
トラブル発生
ビデオカードを PC にインストールして電源投入したところ、BIOS表示の後、Windows10 の点々が回るあたりで先に進まなくなってしまいます。
切り分けのため、すべてのビデオケーブルを取り外し、ディスプレイとGT240を DVI-DケーブルでつなぐようにしたらOSは起動するようになりました。
そして、ようやく目的のアプリ:PowerDirector14(動画編集アプリ)を立ち上げてGT240のCUDA効果を図るべく、動画出力時間を測ろうとしましたが、動作してもCUDAのH/Wアクセラレーションが有効になりません。
NVIDIAの最新ドライバ(21.21.1.4201)に上げて、OSを再起動してみましたが、やっぱりH/Wアクセラレーションが有効になりません。
仕方ないので、メーカーサポートのwebページから質問をしました。
質問内容
症状:GT240でハードウェアアクセラレーションが有効にできません。
「出力」タブにある「高速ビデオレンダリング技術」のチェックボックスがグレーアウトして、チェックできません。よって、「ハードウェアビデオエンコーダー」も選べません。
エラー:エラーは表示されません。
障害発生前に行ったこと:GT240をインストールしました。ビデオドライバを21.21.1.4201にしました。
「基本設定」の「ハードウェアアクセラレーション」にある「OpenCL …」と「ハードウェアデコーディング…」のチェックボックスを一度外し、再度チェックを入れました。
そして、メーカーからの回答。
回答(抜粋)
PowerDirector の「ハードウェアビデオエンコーダー」設定に対してチェックができるかどうかは、グラフィックスデバイス側の仕様(ハードウェアビデオエンコーダーの対応可否)に依存します。
ご利用のグラフィック機種「GeForce GT240」につきましては、ドライバーバージョン 340.43 以前 において、「NVIDA CUDA」という名称のハードウェアビデオエンコード機能を搭載しておりました。
ただし、NVIDIA 社は上記ドライバーバージョン以降、NVIDIA Kepler 未満の世代のグラフィックに対するハードウェアビデオエンコード機能のサポートを終了しています。
ドライバーをアップデートされたことによって、現在ご利用のシステムに適用されているドライバーは、ハードウェアビデオエンコード機能が搭載されていないバージョンと存じます。
ということ。
結論
つまり、最新ドライバだとH/Wアクセラレータが機能しなくなる、ということのようです。
今にして思えば、win10の点々が回っていた辺りって、ビデオドライバを読み込んでいたのかもしれません。
ちなみに340.43は2014年にリリースされたドライバです。
とまぁ、GT240 のNVIDIA CUDAアクセラレーション性能を PowerDirector14 で測定することは失敗に終わったそうです。
そして、
今日の教訓:
ドライバをむやみに最新に上げるとH/Wアクセラレータがアクセラレーションしなくなることがある
だそうです。最新ドライバーが常に最高性能を引き出してくれるわけではないとのことでした。
GeForce GT240 をインストールして、Windows10 が起動中 先に進まなくなった問題の原因に関しては、不明だということです。