Radika と Proxomitronで、Radiko/らじる★らじる に対応させる

Radikaは使用出来なくなりました。HLSフォーマットに対応させる

先日、Radikoタイムフリーの3時間制限をリセットするメモにコメントをいただいた 珍宝堂さんから、Radika 1.71 を Radiko.jp に対応させるファイル付の面白いアイデアを頂きました。Proxomitron を利用して HTTP ヘッダーを書き替えることにより再び Radiko.jp に対応させるというものです。先日の NHK らじる★らじる に対応させる方法もProxomitron を使うので、合わせれば Radika がほぼ復活します。名付けて Radika改。

背景と考え方

Radika は製作者の方がメンテナンスを行わなくなっているため、多くのユーザーを抱え使い易いアプリケーションであるにもかかわらず、度重なる Radiko.jp や NHKらじる★らじる サーバー側のURL変更やハンドシェーク変更という仕様変更に追従できなくなっています。Radika のソースコードが公開されていれば、プログラミングに明るいユーザーには改造が出来る可能性がありますが、Radika はバイナリのみの公開であるため、ホスト名が1文字変更になるような仕様変更にはなんとか回避策がありますが、ホスト名の文字数が変わるような仕様変更にはユーザーサイドでは対応が難しくなっています。
こういう事情で、2015年末の NHKらじる★らじる の仕様変更で Radika が使えなくなっていました。また、Radiko タイムフリー聴取機能追加時の Radiko.jp サーバーとのハンドシェーク URL 変更でも、有志の方が仕様変更に対応した AYTHKeyGet.exe をリリースしてくれるまでは不自由な状況に陥っていました。

ところが最近、「Radika.exe プログラム内部にさわられないのであれば、Radika ので通信中のデータを書き替えてしまえ!」という発想をする人が現れました。そして、この発想に対応できる無料のアプリケーション Proxomitron というパーソナルプロキシーサーバーが存在しています。

あとは、Radiko.jp や らじる★らじる のハンドシェークを解析して書き替えるべきデータを見つけ出し、変換パターンを作成して、Proxomitron に定義するだけ。
言葉で書くと数行ですが、これはこれで通信が https化されている現在、結構大変なはず。

先日、Radiko.jp へは AYTHKeyGet-Altanative で対応し、NHKらじる★らじる には Proxomitron で対応する方法をひとまとめにして、いろいろなサイトから回避用ファイルを集める作業を不要にした radika pack を公開しました。これで満足されている方は、次の問題が発生するまではそのまま使い続けて構わないと思いますが、Radiko.jp に関しても Proxomitron 利用を拡張する方法で Radika が復活する方法が提供されました。

珍宝堂さん提供の、今回紹介する方法は、

  1. hosts ファイルの編集不要。(および radika.exe のホスト名編集不要)
  2. AYTHKeyGet.exe の置き換え不要。
  3. 今後の Radiko.jp, NHK らじる★らじる の仕様変更にも(おそらく)対応可能

という特徴があります。3 の今後も対応可能である理由は、「仕様変更部分を Proxomitron の Header書き替え機能で対応する」ためです。Header書き替え定義はテキストファイルなので、プロトコルがわかる人が見れば Windowsノートパッドでも操作可能だからです。(私は・・・・・・わかる人いませんか〜?とヘルプを求めるだけですが。)今まで、ブラックボックス化されていて手出しできなかった部分に触れるようになる回避方法です。

Radika + Proxomitron で らじる★らじる

Proxomitron を使って らじる★らじる に対応させる方法は、前回メモで紹介していますので、そちらを参考にして下さい。

Radika + Proxomitron で Radiko.jp

珍宝堂さんによるアイデアで、Radiko.jp とのハンドシェークも、Proxomitron を通して変換してしまいます。
ただし、Radika.jp と らじる★らじる のハンドシェークは異なりヘッダー変換は少し複雑です。詳細説明は行いませんが、Radika.exe にパッチを当てることと、サーバーとのやり取りをローカルPC上のファイル読み込みに変換することで、オリジナル radika.exe による 現 Radiko.jp とのハンドシェーク正常なものに変換しています。

これらのハンドシェークに必要な HTTPヘッダー書き替えを Proxomitron のコンフィグレーション default.cfg と htmlフォルダー以下のサポートファイルにより行っています。

これら二つをひとまとめにして、リスナーが手を加える箇所を最小にしたものが以下です。

ダウンロード

当サイトから再配布を行っています。

http://www.lifewithunix.jp/download/radika_kai.zip

MD5 (radika_kai.zip) = 30538ed6fd43f3b0137eee449788c130
SHA256 (radika_kai.zip) = f863d88d1ddc130b4bc1aa0a87f59e99a29428e23bb357cb5bbd885e24de086a
ファイルサイズ: 3895247 byte

設定と使い方

Radika改 を新規インストールする場合

  1. まず、上記 URL から radika改 をダウンロードして解凍します。
  2. もし、Radika, Proxomitron を起動中であれば、終了させます。
  3. 「Radika改フォルダー」の下に、「Proxomitron フォルダー」と「RadikaVer1.71改 フォルダー」が出来上がりますので「Radika改」フォルダーをインストールしたい場所に移動します。通常は、C:\Program files (x86) です。こだわりがなければ、マイドキュメント の下でも構いません。すべて設定済みなので、これ以上ファイルに対して何かする必要はありません。
  4. Proxomitronフォルダーの Proxomitron.exe を起動します。
  5. 「RadikaVer1.71改 フォルダー」 → 「ローカルプロキシOn」 フォルダー下のファイルを実行するか、手動で Webプロキシーを「localhost:8080」に設定します。
    • もし、既定の HTTP Proxyサーバーがある場合は、Proxomitron の「Use Remote Proxy」にチェックを入れて、Proxy サーバー情報を入力します。Proxomitron のリモートProxyサーバー設定画面
  6. 「RadikaVer1.71改 フォルダー」下の radika.exe を実行して、初期設定ウィザードを走らせます。
    細かい手順に関しては、Radika pack のページをご覧下さい。libfaad2.dll はインストール済みです。Radika改フォルダーの中身
  7. NHKらじる★らじる 用にチューナー設定
    ツール → チューナー から「NHKサイマル(SmartPhone」を一番上に持ってくる。保険として「NHKサイマル(フック)」を4番目にしておく。Radika の NHKチューナー設定変更
  8. 動作確認
    以上でRadika の設定は終了しましたので、選局, 再生ボタンを押して番組が流れるかどうかを確認します。
  9. Proxomitron を自動起動設定する
    Proxomitron.exe のショートカットをスタートアップフォルダーにコピーしておきます。
    C:\ユーザー\<ユーザー名>\AppData\Roming\Microsoft\Windows\スタートメニュー\プログラム\スタートアップ がショートカットの保存場所。ここにショートカットをコピーしておくと、ログイン毎に Proxomitron が自動起動します。
    スタートアップフォルダーに proxomitron のショートカットを登録

以上で、Radika改の新規インストールは完了です。

動作確認環境

当方の動作環境が、Intel Compute Stick であるため、Windows10 Home 32bit で動作確認を行いましたが、原理的には WindowsXP, Vist, 7,8 などバージョンに関わらず動作するはずです。

Radiko Pack を利用中の方

当サイトからダウンロードした、パッチ済み Radika pack を利用中で、わざわざ再設定などを行いたくない方は、Radika改 を新規インストールする必要はありません。一部ファイルを置き換えるだけで済みます。次回の Radiko.jp, らじる★らじるの不都合発生時についでの作業で以下の手順を行うのもありでしょう。
Radika pack の Proxomitron と Radika を改造無しで使用している場合は次の要領で移行完了です。

  1. Proxomitron を起動しているなら終了させる。
  2. Proxomitron フォルダーを別の場所にコピーする。(←バックアップの意味)
  3. Proxomitron フォルダーの中身を全部消す。
    Radika改 フォルダー下の Proxomitron フォルダーの中身を、元のProxomitronフォルダーの中に移動またはコピーする。 (要するに、旧Proxomitron を新Proxomitron で置き換える。)
  4. Proxomitron を起動する。
    この時点で、Radiko.jp 用 Header 書き替えルールが追加されています。Proxomitron header書き替えルール
  5. Radika を起動しているのなら終了させます。
  6. 続いて、radika フォルダー の中身を、(必要なら)どこかにバックアップします。
  7. Radika改フォルダー下、RadikaVer1.71フォルダー下の中身を全部、radikaフォルダーに上書きコピーします。ファイルを選択するのが面倒なので全部と書きましたが、radika.exe と AYTHKeyGet.exe だけコピーされればOK。
  8. チューナーの「NHKサイマル(SmartPhone)」を一番上になければ一番上に持ってきます。

以上で、変換完了。テストしてみて下さい。

ラジコプレミアムへの対応

当方、ラジコプレミアムは未加入のため、上記の方法で設定後、Radika プレミアムを利用できるのかどうか検証できておりません。どなたかプレミアムユーザーの方、情報を知らせて頂けませんか?

原理的には、

  1. デフォルトに設定してあるWebブラウザー(つまり、Radika初期設定で使用されるブラウザーで通常は、IE か Edge)で、Radikoプレミアムエリアフリーをアクセスしてログインする。
  2. 自分のエリア外の放送が聴けることを確認。
  3. Radika改 を起動する。
  4. エリア外の放送を聞く。

の順番で聞けるものと推測しています。

不明なのは、

  • 毎回、上記 1 – 4 の作業が必要なのか、
  • 一度ログイン後は、ユーザー情報がブラウザーに保存されて、2回目以降は 3のRadika改を起動するだけでいいのか?
  • それともRadika改ではRadikoプレミアムは聞けないのか?Webブラウザーの種類に依存するのか?

などの情報です。

1 – 4 の方法でOKとか、これ以外の方法があるとかの情報をコメント欄にでも書き込んで頂ければ幸いです。

2019/02/24 追記

「しおせんべい」さんからRadika改をラジコプレミアに対応させる方法をコメント欄に書き込んで頂きました。

Radika + Proxomitron 著作権に関して

Radika, Proxomitron は、それぞれの製作者による著作物です。利用規約内の「自由に利用可能」という記述により、当サイトにて勝手に多少の加工を行い、再配布を行っています。
Proxomitron 用設定ファイルに関しては、特に著作権、再配布に関する確認は行っておりませんが、こういう形での配布に問題はないと考え、実施しております。

今回の Radika改造による Radiko.jp を聴取する方法は、珍宝堂さんの提供です。珍宝堂さんがRadika情報を継続して提供できるWebサイトを所有されていないことと、Dokaさん情報の らじる★らじる を聴取する回避策をマージできることから、当サイトにて公開 + 再配布させて頂くことにしていました。

サポート

今後も、Radiko.jp や らじる★らじる はリスナーサービスのために仕様変更を行うでしょうから、また Radika がエラーを吐くことがあるでしょう。
こういう場合、

  1. このメモのコメント欄を状況や現象に関する情報書き込み欄として利用頂いても構いません。
  2. 私の手に負える場合は、解決につながる情報を書き込めるかも知れません。
  3. 私の手に負えない場合、情報提供があり次第、まとめやトラブル情報を公開したいと考えています。

以上、珍宝堂さんから提供された情報とファイルを元に、Lifewithunix.jp 管理人が記事を書きました。

2017/03/14 追加情報

2017/03 NHK らじる★らじる の URL 変更に対応したものと xml ファイルを置き換えました。

2017/07/06

Dokaさんからの情報より、NHK番組表の仕様変更(一週間分表示)に対応するように Proxomitron の default.cfg を差し替え、動作確認を行いました。

2017/09/07

config(nhkHLS).xml を https://drive.google.com/file/d/0B0mFtmgW5xOyYWFXQjhrYVNYTHM/view の config(nhkHLS_9.4).zip に差し替えました。

Comments

  1. 返答ありがとうございます。丸一日かけて再検証してみました。
    単直に言いますと、radikoプレミアムへのログインが強制的にリセットされたことが原因のようです。
    別フォルダに真っ新なradika改を展開して初期設定ウィザードでログイン画面を出させ、ログイン作業をしたら、radikoプレミアムの局も再生・録音できることを確認しました。
    ただし、画面仕様の一部がやはり変更されているようです(2017/9/4変更のスクリプトがある模様)
    今後の対策としては、常にradikoプレミアムにログインされているか確認する機能または、
    初期設定ウィザードの「この画面で音が出なくても問題ありません。次の設定へ進んでください。
    ラジコプレミアムを聴く場合はInternet Explorerでログインを行ないRadikaを再起動してください。」
    ↑の画面の強制出力はやめた方がいいと思います、必ずログイン画面を出させてログインさせた方がいいかなと考えます、いかがでしょうか。(追って資料と画面キャプチャを送付予定です)

    1. そうなんですか。
      Radikoプレミアムのログイン状況がリセットですか?
      ログイン情報はクッキーで管理しているんじゃないかと思いますが、そこら辺の仕様が変わったのかも知れませんね。
      NHKといい、Radiko.jp といい、いろいろやってくれます。

  2. お疲れ様です。
    9/13以降の現象ですが「Proxomitron」と「radika改」を使いながら、Microsoft関係のサイトへのアクセスができなくなったみたいです。
    アクセスできないもの:
    ・Windows10でタイル形式で登録されたアプリ全部
    ・WindowsフィードバックHUB系
    おかしいなと思いググりながら
    ・enableloopbackutility と
    ・WindowsLoopbackManager の二つを起動しチェックを入れたんですけどダメです。
    さてどこから直せばいいでしょうか?

    1. 私の環境では問題発生していません。
      Radika改 で番組再生しながら Microsoft.com サイトのWebブラウジングできます。

      – Windows10 64bit/32bit + Edge

      1. お疲れ様です。そういうことなんですね、なるほど
        さて、かねてから思っていたのですが、この「radika改+Proxomitron-j 4.5 naoko」を使いながら
        MS Win10 のアプリとMS edgeへの接続を共存できているそうですが、その方法をぜひとも教えて頂きたくお願いします。

        どうやら、Proxomitron-j通すとMS edgeではwebアクセスができません。通信ができていないようです
        Win10のアプリでも通信が遮断されているようです。 何が何でも共存させたいのですがいかがでしょうか?
        (管理者がコメント文位置を移動)

        1. 「Proxomitron-j通すとMS edgeではwebアクセスができません」についてですが「DNSキャッシュをクリアでwebアクセスができる」でいいんでしょうか?

          (管理者がコメント位置を移動)

        2. こういうRadika や Radiko と直接関係ない書き込みを行う場合は、まず検索エンジンでキーワード検索するなどして、現象が Radika と関係しているかどうかを切り分けて下さい。

          「windows10 edge プロキシ」と検索してみると、ヒントが見つかるはずです。

  3. 導入してみたのですが、1台はNHKの番組表が表示されたもののほかのPCでは表示されません(再生はされます)

  4. 最近他のらじるらじる録音ソフトで録音ファイルが分割されたりするので Radika改を使って みました。
    プロキシOFFでも再生録音できるのですね。(番組情報や番組表は取得できませんが)
    スケジュールの追加から予約録音しています。(録音開始時間はプラス3分 録音開始マージン0  録音完了マージン20)       

    1. Radika改は、Proxomitron を使って、radiko.jp と らじる★らじる を別々の変換方式で、最新のURLに変換しています。
      radiko.jp に関しては、AYTHKeyGet-alternative を使えば Proxy Off でも使えるはずですが、らじる に関しては、必ず Proxomitron をOn にしないと最新URLに変換できないと思うのですけど。

      ただし、居住地域によっては、らじる★らじる はRadikaが対応していた頃のURLが残っていて、そこに接続できている可能性があります。私も以前、Proxomitronを立ち上げるのを忘れていたのに らじる を再生出来たことがあります。あれあれと思って、再生し直したら、再生出来なくなったんですけどね。ここら辺の理由はわかりません。

      そういえば、9/20 のニュースで、https://dentsu-ho.com/articles/5478
      が発表されていましたので、2017/10/2 からしばらくの間 Radiko で NHK が聞けるようになりそうです。
      また、radika に何か修正が入るのかも知れませんね。

  5. プロキシの設定についてですがアドレスにhttpsを使うのは問題ありでしょうか?

  6. 1
    http://koukaijo.seesaa.net/
    元サイトが閲覧できなくなりました

    2
    Windows10 Fall Criators Update (1709)を終えて10日たちますが、
    一応「radika改」は問題なく動いているようです。

    →本来のradikaプレーンファイルを検証のために再ダウンロードしようとしたんですがotz
    このザマです。

  7. エリアフリーへの対応は、
    まず「改」でない普通のradika Ver1.7.1を立ち上げ、初期設定ウィザードでいろいろエラーが出ても「はい」を押し続け、IEが表示される画面にたどり着きます。
    ここでエリアフリーにログインするのですが、メールアドレスとパスワードを入れても送信ボタンが利かないのでリターンキーをバンバン打ちます。するとログインされます。
    ここでradikaを終了し、radika改を立ち上げ初期設定を終わらせると、普通にエリアフリーが聞けます。ログインの必要はありません。

    1. しおせんべい さん、
      ラジコプレミアムの聴取方法書き込みありがとうございます。
      本文から、このコメントへのリンクを張らせていただきました。

  8. こんばんは。はじめまして。
    Radikaがバイナリ書き換えと「AYTHKeyGet.exe」差し替えで民放各局が使えていた古い環境のまま放置していたのですが、本日9/28のNHK第1の番組がキーワード録画されているのに気づき、Radikaを見ると、つい数週間前まではエラーで空欄だったメイン画面のNHK第1、NHK-FMの番組内容と番組表のそれらもいつの間にやら表示されていてびっくりしております。
    以上、勝手な報告です。
    (ホントはいつかこちらの各設定を盛り込んで環境をアップデートしたかったのですが面倒で、、、)

    1. 情報ありがとうございます。
      disirさんが、http://www.lifewithunix.jp/notes/2016/10/29/nhk-radiru-play-and-record-function-returned/comment-page-1/#comment-1501 に書き込んでおられますが、正直NHKの番組表がどうなっているのか分かりません。

      APIがあるらしいのですが、アカウントが必要なように見え、radikaに組み込むのは私にはお手上げ状態でした。

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