自作ルーターCPUアップグレード交換

自宅のインターネット回線は自作PCとVyatta ルーターOSで構成しています。5年くらい前から使っていて、その頃は、今のハードウェアで問題なかったのですが、最近は Amazon Prime などのビデオオンデマンドサービスを利用するようになり、下りの回線の速度が気になり始めました。

Vyatta ルーターは、Debian Linuxをルーター用にカスタマイズしたOSですので、NICが2枚以上インストールされているPCハードウェアをそのまま使用できます。ルーターは24時間稼働ですから消費電力を第一に考えて構築するのが重要。節電ムードの5年前に構築した時は、i810チップセットのNLX PCに 2.5inch HDD、CPUは Socket370 Celeron 500MHz、512MB メモリ のハードウェアを使用。Coppermine 未対応ハードウェアなので、この構成がMax。
これで、上り下りとも10Mbpsくらい出ていたので、特に不自由を感じることもなかったのですが、最近は Amazon Prime の登場で、もうちょっと回線を速くしたいと思うにようになってきました。出来れば、上り下りとも20Mbps くらい出るようにしたい。

ルーターOSを再インストールする時間は無いので、HDDとNICを取り外して同系統でより速いPCハードウェアへ移設することにします。目標は2時間以内で交換作業完了。

ターゲットPC は 440BXチップセットのNLX PC、800MHz Pentium III(Socket 370,Coppermine, 800MHz/256KB/100MHz)、512MHz メモリ。HDD とNIC(PCIタイプ)を一枚移設。もう一つのNICはオンボードなので取り外せません。埃を取り除いたりHDDを外したりで、バタバタしながらも1時間くらいでハードウェアの移設が完了。

PCのパワーオンで無事にVyatta が起動し始めたものの、最後に Firewall で failure。

config.boot の編集

ifconfig でチェックしてみたら、i810 チップセットの旧PCでは、eth0, eth1 だったNICか、440BX ではなぜか eth1, eth2 として認識され eth0 が消えています。eth0 がPPPoEポートなので、プロバイダーと接続するポートが見つからないため firewall failure となった模様。つまり、インターネット回線がダウンのままだということ。
vyatta のコンフィグレーションをチェックしてみると、コンフィグレーションが NIC のMACアドレスも一緒に記録していることがわかりました。PCI NICは移設しましたがオンボードNICは移設できません。NICを追加した場合など、NIC認識順が変わってルーティングが変わってしまうと困るのでこういう事をしているのだと想像しました。
面倒ですが、PCにバックアップしているコンフィグレーションを Vyatta にコピーして、MACアドレス部分を書き換え、新コンフィグレーションとしてリロードしたあと、OS をリセットすることにしました。

リブート後、オンボードのNICが認識され、ルーター機能、ファイヤーウォール機能が起動。

無事にに目標の2時間以内でルータハードウェアのアップグレードが完了しました。タイマーで起動するプログラムにも影響なし。

なぜか Boinc に影響が

Vyatta は Debian Linux なので、夜間に Boinc Client を動かしています。

HDDを移設しただけなのに、なぜかPC上のBoinc Manager からboinc-client に接続できなくなりました。
remote_hosts.cfg の中に、boinc manager を使うPCのIPアドレスを書き込んであるにもかかわらず、そのPCから接続できず。
いろいろ確認したところ、remote_hosts.cfg のパーミッションであることが判明。640 になっていました。以前からこうだったのか、HDD移設でこうなったのかは不明。これを 664 に変更して、boinc-client を再起動。これで、Boinc Manger から接続できるようになりました。

HDDを移動しただけなんで、ルータのコンフィグレーション以外のファイルには一切触れていないにもかかわらず、こういう種類のトラブルが発生するのが不思議。

さて、お楽しみの回線速度ですが、ダウンロード速度は 20Mbps 以上となりました。
上り回線速度はまだ確認できていません。
手持ちパーツだけで作業できたので、コストはゼロ。

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