初代iPad を貸し出すことになり、コンテンツを別のiPadに移し替える必要が出てきました。
iTunesでバックアップして、別のiPadにレストアすれば良さそうに見えたのですが、事前確認でアプリを開いてみたら、コンテンツが空っぽ。iTunesにもAppストアにも存在しないという状況が発生しています。
ミレニアム三部作:最近US リメイク版「ドラゴンタトゥーの女」が製作されましたが、2012年にはその原作小説三部作が iTunes ストアでアプリケーションとして売られていました。(下図左上)
私は、2012年の春に、一部「ドラゴンタトゥーの女」 は紙の本で、二部の「火と戯れる女」は Book Live Appで、第三部「眠れる女と狂卓の騎士」はHayakawa Publish inc のアプリケーション本で購入してみました。日頃コンピュータやネットワークのシステム管理を行っているものとしてはどの作品もワクワク。
全て別のサイトで購入したのは、どの読み方が一番楽か試してみたかったため。タブレットで読むのは確かに楽ですが、寝っ転がって読んでいる途中、眠くなって 初代iPadが顔の上に倒れ込んで来るのは恐怖でした。
時は流れ、その後、この作品は眠らせていましたが、今回 iPad の整理に伴いもう一度ページをめくってみようとして今回のトラブルです。
iTunesにはアプリが残っていて、データも残っているのかと思ったら、以下の画面が表示されるだけでコンテンツは無し。
購入ボタンを押してみると、Hayakawa Publish ではなくハヤカワオンラインに飛ばされます。
ここから再ダウンロード出来るわけでもないみたい。
諦めて、iTunes または App Store から再ダウンロードしようとして、検索してて見たもののAppが見つからない!
色々検索してみて、外部からiTunesへのリンクをたどってみたところ、以下のウィンドウが出てきて、どうも iTunes から何らかの要因で削除されてしまったようです。
「ご希望のアイテムは、現在日本のStoreではご利用頂けません。」ですって。
ふざけるなと言いたい!書籍なんだから、ユーザーは時間をおいて読み返すことがあるのは当たり前でしょう。それが、利用できないってどういう事だ。って思います。
何かリカバリー手段が準備されていないか iTunesストアーに問い合わせをしてみることにしました。それとも、ハヤカワオンラインの方に連絡するのがいいのかな。お金を払っているのに読みたいときに読めないオンラインブックって何なんだよ!
こういう事があるので、形がないソフト製品を買うときは、安心できるところで買うか、実体を伴う紙の本にするべきですね。ハヤカワのオンライン作品はもう二度と買わない。
追記: 2016/04/28
Apple 日本サイトのホームページからリンクをたどって行ける iTunes Store関係のサポート窓口に「紛失した購入アイテムを回復する方法 」でサポートを依頼したのですが、
- 「現在販売されていないためダウンロード出来ない」とのこと。
- 「新たに新製品として同じ内容のものを販売している」とのこと。(ふざけるな〜!と心で叫ぶ)
- 旧製品のダウンロードは出来ないが、バックアップから回復は出来るから iPad(私はiPadで読んでいた)のフルバックアップから戻してくれ。
との回答を得ました。
フルバックアップは取っているが、iPad へのレストアが出来ない状況のため、まずバックアップの中に本当にコンテンツが残っているかどうかが確認できない。存在しない可能性もあるが、私の手持ちiOSデバイスでは確認できない状況にあります。
私は、ミレニアム三部作アプリケーション自体はバックアップしてあり領収書も取ってあるので、その情報を伝え、旧製品は削除して、新しい製品に付け替えを行って欲しいと要望を伝えました。
その回答は、「iTunes 利用規約により、付け替えは出来ない」というものでした。
その規定というのがどの文章なのか分からないため、まだ問い合わせを継続していて、ついでにミレニアム三部作 App を提供していた会社の連絡先を知らせて欲しいと、サポート依頼を続けているところです。
今回少し特殊なところは、私が購入したのはデジタルブック(ビューアーとコンテンツが分離しているタイプ)ではなく、アプリケーションだというところです。
デジタルブックであるなら、バックアップ責任は当然ユーザーにあり、のちのち読みたいなら自分でちゃんとバックアップするとか、バックアップしないなら時々Bookサーバーの状態を確認すべきです。(ただし、バックアップしたコンテンツは、別の認証されたiOSデバイスで読み込み可能である必要があります。これが出来ないなら、システム側の不備です。)
ミレニアム三部作はブックではなく、App として販売されていました。ビューアーとコンテンツが一体です。この場合、ユーザーは当然 App をバックアップします。コンテンツをバックアップする方法は提供されていませんからね。(現在販売されているものはどちらのタイプでしょう。とてもじゃないですが、後々トラブルと分かっているハヤカワのものを買うわけありません。ハヤカワがなんらかの回復手段を提供してくれるのかどうかはまだわかりません。)
また iOSデバイスへの Appやデータのダウンロードは iTunes Storeからしか行えないし、SDカードなど外部への取り出し方法も提供されていないため、コンテンツに対してユーザーだけが責任を負うものではなく、Apple も責任を負う必要があると私は考えています。
もちろん、不正改造をおこなったり、ジェイルブレイクしている場合は対象外です。
デジタルコンテンツということで話が複雑に見えますが、私の気持ちとしては、購入した本に落丁があったらどうすればいい?という単純なことです。
もし、私が購入した本をインク壺に落としてしまい中身が全く見えなくなってしまったとしたら、これは私の責任で、どこにもクレームを入れることは出来ませんので、諦めるか、買い直すしかありません。
しかし、今回、私に落ち度はある?Appのバックアップをしていますよ。
本が全ページ落丁しているので替えて下さいと言っているわけです。
私から見ると、「時間が経つと消えるインクで印刷された本を購入していた」「文章が消えた事に気づいて出版社にコンタクトしようとしたら夜逃げしていた」「本を購入したお店に、あんたのお店は消えるインクで印刷された本を売っているの?新しいものと替えて」と言っている気分です。
現時点の教訓:App Store でアプリケーション型の電子書籍は絶対に買うな!です。
追記: 2016/05/03
既に一週間以上、iTunes Store サポートと不毛なメールのやり取りを続けています。レベルの低いやり取りしかできず、話は全く進みません。
今回の教訓は、iTunes Store でコンテンツの買い物はするな!ってことです。iOSがサポート対象の間は問題ないのですが、iTunes Store とiOSのバージョンマッチングがくずれ、iTunes Storeからダウンロードできるにも関わらずiOSデバイスにロードできなくなったり、iTunes自体にダウンロード出来なくなる時期が来るとイエロー信号。その後の状況を考えると、iOSデバイス向けしかないコンテンツは絶対に買ってはならない!と言えます。コンテンツ再生がiOSの他、パソコン用や Android用が存在していて、iOSが使えなくなった後もコンテンツは他OSで共通に使えることを確認できた場合のみiTunes Storeを利用すべきでしょう。使い捨てコンテンツのつもりなら止めませんけど、読み直すことを考えるなら、Amazon Kindle 向けを選択する方が安心です。