メインの作業環境としてMacMiniを使用しています。基本的に起動しっぱなしで使っていますので、再起動するのはソフトウェアアップデートが発生する月に一度程度。連続使用期間が長いためか、ここ2,3日レスポンスが悪くなっていました。
通常はWebブラウザーのJava Scrip のせいなので、Webブラウザーを再起動すれば復活するのですが、今回はWebブラウザーの再起動の効果が無く、やむなくMacOSを再起動することにしました。
そうしたところ、OS起動待ちの画面から先に進まない!
ギアアイコンが回り続けるだけで、数分待っても次の画面に変わりません。
リセットして再起動を試すものの、やはりこの画面で停止したまま。
嫌な予感がしてきました。
仕方がないので Snow Leopard インストールDVDから起動して、ディスクユーティリティを使ってHDDを修復することにしました。
ディスクユーティリティを起動した後、 First Aid を使って内蔵HDDを修復するために「ディスクを修復」のボタンを選択。
通常なら First Aid 様が、親切に修復してくれて、よかった、よかった で終わるはずなのですが、今回は違いました。
「Bツリーのノードサイズが正しくありません」
「ボリューム “MacMini HDD” の検証を完了できませんでした。」
「エラー:このディスクを修復できません。バックアップしたファイルを復元してください。」
「ディスクユーティリティは”MacMini HDD”の修復を中止しました
このディスクを修復できません。できるだけ多くのファイルをバックアップし、ディスクを再フォーマットしてからバックアップしたファイルを復元してください。」
ですって。OSを起動できないのに、どうやってバックアップするんだよ~。とは思わないものの、うわぁ~、泣きそう。
時々MacMiniを置いている机に膝が当たって衝撃が走ることがあるので、それが原因なのかどうかわかりませんが、要するにHDDがクラッシュしてしまったようです。大げさなものではなく、起動ブロックが壊れているだけでデータは無事と思いますが、どうやって修復するかが問題。タイムマシンで自動バックアップしているため、殆どのデータは保持されているはずですが、VMware Fusion の仮想HDDは巨大すぎるのでタイムマシンのバックアップ対象外。その他にもPodcast フォルダーなど 2,3バックアップしていないフォルダーがあったはず。できれば、これらもHDD初期化前に取り出してバックアップしたいところです。
問題は回復時間と回復方法。
修復方法候補
- USB HDDを準備して、DVDからUSB HDDへMacOSをインストール。
UBS HDDから起動して、恐らく読めるであろう内蔵HDDをマウント、未バックアップファイルをUSB HDDへコピー。
その後、内蔵HDDを初期化して、タイムマシンとUSB HDDからデータをリストアー。 - MacMiniにUSB HDDを接続し、DVDのSnow Lerpard で起動。
タイムマシンからUSB HDDにバックアップからレストアー。
USB HDDからMacOSをブートし、恐らく読めるであろう内蔵HDDをマウントし、未バックアップファイルをコピー。
USB HDDでの動作が確認できたら、ディスクユーティリティを使って、USB HDD→内蔵HDDへイメージコピー。
問題は修復作業に使える内蔵HDD容量と同程度の容量があるUSB HDD。これをどうしようかと考えていたところ、Regza TVに接続しようと購入していた 2TBの HDD があることを思い出しました。(現時点でAmazonでは取り扱いできなくなっており、1TBのモデル
が販売継続中です。)まだRegzaで録画する前であったため、一時的にMacに接続して利用する事にしました。
さて、上記どちらの方法で修復するかですが、一刻も早くメール返信できるようにと、2の方法で回復作業を行うことにしました。
タイムマシンからのシステム復元
タイムマシンのバックアップ用ディスクはLANで接続されていて、復元に必要な容量が250GBくらいあったため、復元には20時間近くかかった模様です。100BASE-T LAN でバックアップファイルを転送するだけでも数時間かかりますから、やむを得ません。朝、目覚めたら終わっていましたので、正確なリストアー時間は不明ですが、結局一晩の間Macを使うことが出来ませんでした。
朝、画面上に「再起動」ボタンが表示していたため、素直にクリックするとほぼ完璧な状態でUSB HDDから起動しました。タイムマシンすばらしい!時間は掛かりましたが、デスクトップやアイコンの位置まで完璧にリストアされるAppleのタイムマシンはすばらしい。
この時点で、内蔵HDDと外付けHDDの違いはあるもののとりあえず原状回復完了。
続いて内蔵HDDに保存されているVMware Fusion 用仮想ドライブを取り出すためにディスクをマウントしようと First Aid を起動したものの、上記First Aid修復不能画面と同じ状態で修復できず。マウントも不能とのこと!がっくりです。タイムマシンで保存していない仮想ドライブのデータは全て失われてしまいました。
まあ、Ubuntu とか FreeBSD のテストインストールドライブが無くなるのは構わないのですけど、Windows XP Pro が失われたのはちょっと痛い!仕方がないので、かなり前のバックアップを探し出してオフラインでコピーすることにしました。VMwareのバージョンも変わっているだろうし、Windows Update でかなりの量の更新がありそうで恐いです。
それから、最後にiTunesとiPadを同期させてからかなり経っていたので、同期データとダウンロードファイルの一貫性が半分くらい失われていました。個人的には痛いのですが、重要度としては低いので我慢することにします。
これで、必要なアプリケーションと環境はUSB HDD上にほぼ元通りになりました。
あとは、USB HDDから内蔵HDDへイメージコピーを行えば回復作業は終了するはず。
ということで、ディスクユーティリティーを起動して、復元メニューから、HDDのイメージコピーを行いました。この作業がまた長い!3時間くらいかかりました。それでもネットワーク越しより遙かに早く終了。
内蔵HDDから起動
いよいよ起動ですが、内蔵HDDからの起動に切り替えてみたもの、起動時のギアマークが回転するだけで起動画面が先に進まない状態が再度発生!!!
HDDの故障?と思うものの、しばらく放置したところ初回起動のためか単に遅いだけで、別の作業をしつつ放置していると次の画面に進んでいました。遅いだけのようです。一応ファインダーの表示まで進むものの、常にフリーズしているような状態で殆ど操作不能。一つの操作に1分かかる場合もあり、どうもOSの一部が壊れているとしか思えない症状です。例えるなら、ネットワークドライブからアプリケーションを起動しようとしたとき、LANケーブルにノイズが乗ってファイル転送が異常に遅くて待たされているような感じです。
これだけ異常だと、/var/log/system.log に何か異常を示す記録が残されそうなものですが、不思議と何も無し。Errorが記録されていれば、さっさ諦めることも出来るのですが、何もないから壊れていないという期待を持ってしまいます。
外付けHDDと内蔵HDDの内容は同一であるため、原因があるとすればHDDとSATAインタフェースのどちらかということになります。要するに、HDDが壊れつつあるのか、MacMiniのロジックボードが壊れたのか、SATAインタフェースの接触不良でも起きているのか、、、、、出来る事ならMacMiniを開けたくない!MacMiniのSATAはSATAケーブルではなく、ドックに直結しているような感じなので、SATAケーブルは使っておらずケーブル不良ということはありえません。
PCと違って、MacMiniのHDDはねじ留めじゃなくて両面テープ留め部分がたくさんあるため、なんども剥がしたり貼ったりしたくないのです。おまけに毎日定時にラジオ番組録音に使っているためその時間には使えるようにしておきたいわけです。
開けたくない、止めたくないとはいえ、ハードウェアに原因がありそうな現象の切り分けは部品交換しかないため、作業は比較的スケジュールに余裕がある金曜日に実施することに決定。それまではUSB HDDをマスターHDDとして使う事にして、2.5inch HDDを Amazonに発注しました。注文したのは、東芝の1TBモデル。発熱を抑えたいので、5400rpmのもの。万が一、内蔵HDDを交換しても症状に変化がない場合、別のMacのHDDとして使おうという腹づもりもありました。
木曜日にHDDが到着。
HDD交換作業
- Amazonから届いたHDDを、USB HDDケースに入れてMacに接続します。
- ディスクユーティリティの、「復元」タブを使って、3.5inch USB HDDから2.5inch USB HDD(1TB)へイメージコピーをします。約6時間掛かりましたが、金曜日の午前中にはHDDコンテンツのコピーが完了。
- 3.5inch HDDを停止させて、1TB 2.5inch HDDからテスト起動させてみました。遅くはないようです。
- いよいよ、MacMiniを開けてHDD交換。HDD交換手順に関しては、過去にメモリ交換をしたときに一度やったはずですが、こちらのページを参考にさせていただきました。
ただし、向かって左側にある内蔵アンテナは、アンテナを外さず、コネクタの方を外して対処しました。 - HDD温度センサーが両面テープで貼り付けてあるので、マイナスドライバーで注意深く外しました。
- HDDはコネクタにグザッと挿してある感じなので、ネジを4カ所外した後、反対側からHDDを傷つけないようにドライバーで押し込んで外しました。ちなみに光学ドライブを外す必要はありませんでした。
- HDD上面についている、これまた両面テープで固定されているスペーサーを新しいHDDに移動して、HDD交換しました。
- あとは、アンテナケーブルを戻して、元通りネジ止めした後、ふたを閉める前に起動テストを実行して簡易動作確認。ギアアイコンで止まったり、デスクトップが現れた後の操作にやたらと時間が掛かるようなことはありません。
- フタを戻して元の位置に設置してケーブル類を接続。作業は思ったより簡単で、ここまでの作業時間は25分くらい。
上記8にも書いたとおり、HDD交換後、全ての操作がもたつくという異常状態はなくなりましたので、内蔵HDDが壊れていたのでしょう。
ちなみに、以下の写真が問題のMacMiniを開けたところ。2年以上使い続けているため結構ほこりっぽくなっていました。
結局、問題発生から対策まで、約1週間掛かってしまいました。
外付けUSB HDDで代替していたため、それほど不便は感じませんでしたが、全てはタイムマシンのおかげ。それから、HDDがテラバイトサイズになってしまい、バックアップするにしても戻すにしてもやたらと時間が掛かる世界です。HDDが1GBくらいの時はOSの復旧作業は半日程度で済んでいたものなんですが。
さてさて、今回のトラブルをまとめてみると、
- Macの操作がもたつくようになったので、OSをリブートしたところ、起動不能。
- DVDから起動してディスクユーティリティの First Aidで回復を試みるも修復不能で全てのデータをロスト。
- 内蔵HDDを初期化し、バックアップからデータを戻すものの、全ての動作がもたつくようになってしまう。
- 新しいHDDを購入しバックアップからデータを戻し、内蔵HDDと交換したとこころ正常動作を確認。問題の切り分けが完了し、内蔵HDDの故障と判定。
ということになります。ごく単純な故障トラブルシューティング。
元々入っていた内蔵HDDを、まだチェックしていないためHDD故障の原因がわからないのですが、一体MacMiniに何が起きていたんだろう?不思議というか、簡単に交換できる標準部品は、完璧に壊れてくれた方が問題の切り分けは楽です!動くけど遅いという症状は最悪です!