Intel D945GCLF2 Atom330 mini-ITXボードのPCが起動しないという問題が発生し、トラブルシューティングをしたついでに、システム全体の消費電力をクランプメーターで測定してみた。
正確に書くと測定したのは消費電流。電圧・力率と掛け算することにより消費電力を推測することが出来る。
- CPUボード: Intel D945GCLF2
- メモリ: 2GB DDR2-SDRAM
- HDD: Seagate 3.5 inch ATA 18GB HDD
まずHDDを接続しない状態でボード単体の消費電流を測定したところ、0.35A流れていた。これはmini-ITXボードとケースファンの消費電流になる。3.5inch HDDを接続すると 0.4Aくらいに増加する。余談だが、BIOSモード時の消費電流は細かな省電力モードが行われないようで、結構ワット数が大きい。
OS(FreeBSD)ブートが始まると、0.39~0.41Aくらいになる。
HDDのOSを消して、再度FreeBSD OSをインストール作業を行ってみたところ、インストール中は0.38A〜0.40Aくらいの間で動いていた。
2コア4スレッド全部使うような計算とパッケージビルドをさせた場合が、0.47Aだった。
状態 | 消費電流 | 力率85%と仮定した消費電力 |
BIOS実行時 | 0.4A | 約34W |
OS起動中 | 0.39〜0.41A | 33~34W |
OS起動終了、プロンプト表示 | 0.38〜0.39A | 32~33W |
pkgビルド+Boinc時 | 0.43~0.47A | 37~40W |
あまり負荷が掛かっていない状況で、0.35〜0.4Aくらいなので力率を85%と仮定するとシステム全体で30〜40Wが消費電力ということになる。
感想としては、Atom330 ボード は低消費電力だと思っていたけど、システム全体では意外と 消費しているって事。
HDDと電源が消費する部分が8〜10Wくらいだろうから、ボードとメモリだけでは20Wくらいと考えられる。これを大きいと見るか期待はずれと見るかは利用者次第だが、低消費電力が売りのAtom CPUの1.6GHzモデルでこの数値は、私としては期待はずれ。(私のパーツの選択に問題があるということもあるがコストパフォーマンスを求めるならAtom330よりD2700を使う方がよさそう。)システム全体で25Wくらいの低消費電力であって欲しかった。SSDを使ったとしても、25W以下に抑えるのは無理そうです。PC電源を余り物じゃなく、もっとちゃんとした省電力タイプのものに替えてケースファンを止めれば、アイドル状態消費電力をあと数W低下させられるかも。